この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
剛 to 舞依
第6章 東博士の見解
「でも、当時を再現できたら戻る可能性もあるって事ですよね?」
「可能性は99.99%…無いな」
「無いんですか!?」
「無いし、仮に成功したとしても元には戻らんと言っただろう」
「…追記だからですか?」
「そうじゃ。この3年間はそれ以前の思考と記憶をそれぞれ2人分ずつ持っており、それぞれに3年間の思考と記憶が追加されておる。ここで更に追記してみなさい、それぞれに4通りの思考と記憶が生じる事となる」
「うわぁ複雑〜」
「でも3年前、俺は確かに剛でしたよ。だから思考と記憶を追記させずに『魂』だけ元に戻せたらいいんですけど」
「魂など存在せんよ、魂というモノは脳活動の一部じゃ」
「ええっ!?じゃあ『俺』はどこから来たんでしょうか?」
「追記された伊澤君の思考であろうな。その思考が生み出しているのが君の意識というわけじゃ」
「そ、そーなの?…」
「でも博士は『幽霊を物理的に説明する』という研究をされているんですよね?」
「おお、そんなキャッチフレーズもあったのぅ」
「じゃあ幽霊は居るって事ですよね?」
「魂は存在しないけど幽霊は存在するんですか!?」
「まぁ、そうじゃな。一般的な『幽霊』というものを分かりやすく表すと『残留思念』と言えるかな」
「ザ、ザンリュウシネン?!」
「余計分からなくなりますが?」
「何を言っておる、君達も半分体験しているではないか」
「「?」」
「人は死の間際、脳の活動が一瞬活発化する事がある。その際に強い部分が強い電磁波を生み、脳が死んでもそこに残ると考えられる」
「強い電磁波って、俺達の追記の時と同じって事ですか」
「左様じゃ、君達の場合は電磁波が直ぐさま生きた脳に作用して追記されたが、残留思念はその時の状態のまま浮遊、或いは手近な物体に付着する場合があると考えられる」
「その時の状態のままですか?」
「生きた脳が無ければ新たな思考や記憶はできなくなるな」
「なるほど」
/49ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ