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おにいちゃん、おしえて。
第3章 おにいちゃんと、ふたりきり。
そうやって煩悩を打ち消しつつ、授業中に机で突っ伏して寝るような体勢で、こたつに腕を置いてテレビを見ている清花をちらりと見る。
とりあえず、一刻も早く清花を寝かせるのだ。
そうしているうちに、家の電話が鳴った。
取ってみると、旅行先からの英司母だった。
『ケンカせずにやってる~? もうきーちゃん寝かせてやんなさいよ、アンタみたいに夜更かししないんだから』
これは相当飲んでるな、という母の呂律の回らなさだったが、英司は「ああ」と単調に答える。
英司母からの電話だと察した清花は、壁にもたれながら無愛想に返事をしている英司におそるおそる近づき、受話器に耳を近づけた。
英司は突然、触り心地のよさそうなみずみずしい薔薇色の頬が、触れそうなほど近づいた事で、一歩たじろいだ。
「――あ、母さん。清花のおばちゃんに電話代わって。清花に代わるから。今、ここにいるから」
『え? あ、そうね、はぁーい、代わりまーす』
とりあえず、一刻も早く清花を寝かせるのだ。
そうしているうちに、家の電話が鳴った。
取ってみると、旅行先からの英司母だった。
『ケンカせずにやってる~? もうきーちゃん寝かせてやんなさいよ、アンタみたいに夜更かししないんだから』
これは相当飲んでるな、という母の呂律の回らなさだったが、英司は「ああ」と単調に答える。
英司母からの電話だと察した清花は、壁にもたれながら無愛想に返事をしている英司におそるおそる近づき、受話器に耳を近づけた。
英司は突然、触り心地のよさそうなみずみずしい薔薇色の頬が、触れそうなほど近づいた事で、一歩たじろいだ。
「――あ、母さん。清花のおばちゃんに電話代わって。清花に代わるから。今、ここにいるから」
『え? あ、そうね、はぁーい、代わりまーす』