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おにいちゃん、おしえて。
第2章 二日間、よろしく。
それから2ヶ月が過ぎ、新年が開け、1月。
清花は、中学校の教室から窓の外を眺めながら、物思いに耽っていた。
帰りの挨拶も済み、掃除当番が動き出しているが、ぽーっとしながら座ったまま。
両親は朝から温泉2泊3日の旅に出てしまった。
今日はついに、おにいちゃんちにおとまり……。
考えるだけでドキドキするっ!
「何笑ってんだよ。キモ。掃除始まるぞ」
「中岡、うっさいし!」
隣の席の、中岡隼(なかおかしゅん)が構ってくるが、そんなことはどうでもいい清花。
「きよかー、今日うち来るー?」
「ごめん理子、今日はねっ……!」
清花は、親友の誘いに、満面の笑みで抱きつく。
「あ、旅行の日って今日なの?」
「そうっ! だから、帰るね!」
「――何だよ、おにいちゃんて」
中岡が食い下がるが、清花は全く耳を貸さずに、紺色のセーラーの襟とプリーツスカートを風にはためかせながら、走って帰ってしまった。
「何だよ、あいつ……」
理子が項垂れる隼の肩をぽんっと叩き、「ファイトっ☆」と励ました。
清花は、中学校の教室から窓の外を眺めながら、物思いに耽っていた。
帰りの挨拶も済み、掃除当番が動き出しているが、ぽーっとしながら座ったまま。
両親は朝から温泉2泊3日の旅に出てしまった。
今日はついに、おにいちゃんちにおとまり……。
考えるだけでドキドキするっ!
「何笑ってんだよ。キモ。掃除始まるぞ」
「中岡、うっさいし!」
隣の席の、中岡隼(なかおかしゅん)が構ってくるが、そんなことはどうでもいい清花。
「きよかー、今日うち来るー?」
「ごめん理子、今日はねっ……!」
清花は、親友の誘いに、満面の笑みで抱きつく。
「あ、旅行の日って今日なの?」
「そうっ! だから、帰るね!」
「――何だよ、おにいちゃんて」
中岡が食い下がるが、清花は全く耳を貸さずに、紺色のセーラーの襟とプリーツスカートを風にはためかせながら、走って帰ってしまった。
「何だよ、あいつ……」
理子が項垂れる隼の肩をぽんっと叩き、「ファイトっ☆」と励ました。