この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
おにいちゃん、おしえて。
第2章 二日間、よろしく。

金曜、土曜の二晩を英司の家に泊めてもらう。
昔は家族ぐるみで、お泊りに旅行にドライブに遊びにと、どこにでも一緒に行ったものだけど、二晩も英司と二人きりで過ごす事に清花はそわそわしていた。
ただ一人、旅行前に清花の父だけが「二晩、男女ふたりきりで過ごすのか……?」と疑問を投げかけてきた。
しかし、母までその話に賛同すると、大島家の両親や英司本人にも失礼になる。
そこは昔からの付き合いである信用が勝り、話は広がらなかった。
「はあ、はあっ……暑っ……」
学校を出てから、ずっと走ってきたから、冬なのに暑い。
清花は、グレーのタータンチェックのマフラーを、もどかしげに首から取りながら、門の前から英司の部屋を見上げていた。
何度も来た事のある、勝手知ったる家だけど……。
大島の表札を横目にインターホンを鳴らすが、返事がない。
そろそろと門を開けて、ドアに手を掛けた。
昔は家族ぐるみで、お泊りに旅行にドライブに遊びにと、どこにでも一緒に行ったものだけど、二晩も英司と二人きりで過ごす事に清花はそわそわしていた。
ただ一人、旅行前に清花の父だけが「二晩、男女ふたりきりで過ごすのか……?」と疑問を投げかけてきた。
しかし、母までその話に賛同すると、大島家の両親や英司本人にも失礼になる。
そこは昔からの付き合いである信用が勝り、話は広がらなかった。
「はあ、はあっ……暑っ……」
学校を出てから、ずっと走ってきたから、冬なのに暑い。
清花は、グレーのタータンチェックのマフラーを、もどかしげに首から取りながら、門の前から英司の部屋を見上げていた。
何度も来た事のある、勝手知ったる家だけど……。
大島の表札を横目にインターホンを鳴らすが、返事がない。
そろそろと門を開けて、ドアに手を掛けた。

