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shigure**
第2章 春時雨
外に出ると、カラオケボックスの中からは分からなかったが大雨が降っていた。
梓ちゃんは私たちより先に帰ったが、大丈夫であっただろうか…。


「うわぁ…凄い雨…。」

「あ、私傘持ってるよ。」

困った顔をするはるひに綾奈ちゃんはカバンから折り畳み傘を取り出して言う。

「お、さすが。駅まで入れていってよ。」

「うん。でも…すばるちゃんはどうする?」

綾奈ちゃんが心配そうな顔をした。

「あ。私は電車通学じゃなくて自転車通学だから、ちょっと雨宿りして頃合いを見てから歩いて帰るよ。ここから家も歩いてそう遠くはないから…。だから大丈夫だよ。」

そういうと2人は「じゃあ、気をつけてね。」と言って駅へと歩いて言った。
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