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shigure**
第2章 春時雨

気は進まないが、もうこの雨の中を歩くしかない…。
そう思ったすばるは思い切ってカラオケボックスの軒先から飛び出した。
冷たい雨粒がすばるの体を打つ。
身につけているもの全てが走り出して5分ほどでびしょ濡れになってしまった。
カラオケボックスかろ家まであと半分、といったところでコンビニを見つけたので一休みがてらコンビニの軒先へと入る。
「うわぁ…もうぐっちゃぐちゃ…」
髪からは風呂上がりのように雫が垂れ、学校指定の薄いブルーのワイシャツはすっかり雨に濡れて濃い青色へと変わっていた。
スカートの裾を絞っていると、一台の車がコンビニの駐車場へと入ってきた。
黒い軽自動車はすばるの目の前にある駐車スペースに止まり、運転席のドアが開いた。
「あれ…。君…。」
車から降りてきた人が傘を開きながら私に話しかけた。
私は絞っていたスカートから視線をその人物へと動かした。
「あ…。天多先生…。」
学校ではしっかりとしたスーツに身を包んでいる天多先生は、白いワイシャツにジーンズというシンプルな私服だった。
「どうしたの。そんなずぶ濡れで…。風邪引くよ。」
天多先生はそういうと車からブランケットを取り出して私の肩に掛けた。
「先生…。ありがとうございます。でも、ブランケット濡れちゃう…。」
「いいから。そんなの洗って乾かせば済むことだし。そんな事より…。家はどこ?送っていくよ。もう夜も遅いし。」
そういって先生は車の助手席のドアをあけた。
「ちょっと買い物してくるから。この中で待ってて。」
申し訳ない気持ちでいっぱいになりながら、私は言われるままに車に乗った。
そう思ったすばるは思い切ってカラオケボックスの軒先から飛び出した。
冷たい雨粒がすばるの体を打つ。
身につけているもの全てが走り出して5分ほどでびしょ濡れになってしまった。
カラオケボックスかろ家まであと半分、といったところでコンビニを見つけたので一休みがてらコンビニの軒先へと入る。
「うわぁ…もうぐっちゃぐちゃ…」
髪からは風呂上がりのように雫が垂れ、学校指定の薄いブルーのワイシャツはすっかり雨に濡れて濃い青色へと変わっていた。
スカートの裾を絞っていると、一台の車がコンビニの駐車場へと入ってきた。
黒い軽自動車はすばるの目の前にある駐車スペースに止まり、運転席のドアが開いた。
「あれ…。君…。」
車から降りてきた人が傘を開きながら私に話しかけた。
私は絞っていたスカートから視線をその人物へと動かした。
「あ…。天多先生…。」
学校ではしっかりとしたスーツに身を包んでいる天多先生は、白いワイシャツにジーンズというシンプルな私服だった。
「どうしたの。そんなずぶ濡れで…。風邪引くよ。」
天多先生はそういうと車からブランケットを取り出して私の肩に掛けた。
「先生…。ありがとうございます。でも、ブランケット濡れちゃう…。」
「いいから。そんなの洗って乾かせば済むことだし。そんな事より…。家はどこ?送っていくよ。もう夜も遅いし。」
そういって先生は車の助手席のドアをあけた。
「ちょっと買い物してくるから。この中で待ってて。」
申し訳ない気持ちでいっぱいになりながら、私は言われるままに車に乗った。

