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ただ、口づけに愛を込めて
第3章 (第一部) 中学生、再会
待ち合わせ場所。10分前に到着し、待つ。
ドキドキする。落ち着け〜と念じながら待っていると、西野が来た。
なんでだろう。すごく恥ずかしい。
やっぱり浮かれてるな…
毎日会っていた頃は、もっと自然に接していたのに。
そこから、ショッピングモールのことなど、たわいない会話を続けた。
まるであの頃に戻ったように錯覚する。
「西野はあそこ行ったことある?」
ないだろうとあたりをつけて聞いてみる。
「あー、出来たってことは知ってるんだけど」
この男は自分の立場が弱くなることは言わない。ただ、意識しているわけではなく無意識なのだから憎めなかった。
「お前は一回行ったことあるんだよな?タイムラインで見た」
見てたのか。
しかも、覚えててくれたんだ。
「うん。大きい建物でね。沢山お店が入っててー。楽しかったよ」
入ったお店は少しだけどね、と付け足す。
誘ったくせして、実はあまり詳しくないのだ。
駅の出口を間違えて少し遠回りをしてしまったが、西野には新鮮だったらしい。
小学校時代に私達が通った塾はここが最寄駅だったりする。
馴染み深い駅周辺は開発が進み風景は一変していた。
だから一緒に来てみたかったんだよね。
西野といると、楽しい。
今日は幸せな1日。少しくらいデート気分を楽しんでもいいかもしれない。
目的地に到着して、全体を歩いて回る。話題は尽きることがない。
一周して広場の中央のオブジェの前に来た。
「綺麗だよね。水に光が当たって、光ってるみたい」
西野は返事をせず、歩き出した。
どうしたの?と聞いてもいやちょっと…と歯切れが悪い。
スマホを持って軽くしゃがみながらオブジェの周りをうろうろする。
少し止まったかと思うとカシャっと音が鳴った。
「ちょっと違うな…」
見せてもらうと、私がタイムラインに載せた写真と同じアングルで撮ったらしい。
「私が撮ったアングル、覚えてたんだ…」
素直に嬉しかった。
ありがとね、というと何が?と聞いてきた。
ふふふっと笑い声がこぼれた。
ドキドキする。落ち着け〜と念じながら待っていると、西野が来た。
なんでだろう。すごく恥ずかしい。
やっぱり浮かれてるな…
毎日会っていた頃は、もっと自然に接していたのに。
そこから、ショッピングモールのことなど、たわいない会話を続けた。
まるであの頃に戻ったように錯覚する。
「西野はあそこ行ったことある?」
ないだろうとあたりをつけて聞いてみる。
「あー、出来たってことは知ってるんだけど」
この男は自分の立場が弱くなることは言わない。ただ、意識しているわけではなく無意識なのだから憎めなかった。
「お前は一回行ったことあるんだよな?タイムラインで見た」
見てたのか。
しかも、覚えててくれたんだ。
「うん。大きい建物でね。沢山お店が入っててー。楽しかったよ」
入ったお店は少しだけどね、と付け足す。
誘ったくせして、実はあまり詳しくないのだ。
駅の出口を間違えて少し遠回りをしてしまったが、西野には新鮮だったらしい。
小学校時代に私達が通った塾はここが最寄駅だったりする。
馴染み深い駅周辺は開発が進み風景は一変していた。
だから一緒に来てみたかったんだよね。
西野といると、楽しい。
今日は幸せな1日。少しくらいデート気分を楽しんでもいいかもしれない。
目的地に到着して、全体を歩いて回る。話題は尽きることがない。
一周して広場の中央のオブジェの前に来た。
「綺麗だよね。水に光が当たって、光ってるみたい」
西野は返事をせず、歩き出した。
どうしたの?と聞いてもいやちょっと…と歯切れが悪い。
スマホを持って軽くしゃがみながらオブジェの周りをうろうろする。
少し止まったかと思うとカシャっと音が鳴った。
「ちょっと違うな…」
見せてもらうと、私がタイムラインに載せた写真と同じアングルで撮ったらしい。
「私が撮ったアングル、覚えてたんだ…」
素直に嬉しかった。
ありがとね、というと何が?と聞いてきた。
ふふふっと笑い声がこぼれた。