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甘蜜トラップ
第2章 快楽と堕落
保健室から瑞樹を連れ出すと、腕を引いてその場所へ向かう。
「どこ行くわけ?」
「知ってるくせに、裏階段」
「へえ、今日はオッケーなんだ? めっずらしい」
ヒュウ、と口笛を吹く瑞樹。
私が誘うことなんて滅多にないからかもしれないけど。なんか、パアッと忘れたい気分。前田さんのことも、捕まった山中のことも。
裏階段はあまり人気がなくて静かで、屋上間際の部分は来てもいじめを行うクズくらい。ヤンキーはこの学校に昔からあるプレハブにたむろしているようで、少なくとも上には来ない。
「やーっぱ色気ねえなあ」
「埃臭いくらいの方が私たちにはお似合いなんじゃな、」
瑞樹の唇がそっと触れて、その繰り返しをしているうちに焦ったくなってかぶりつくと少し笑われながら、貪るようにキスを交わした。吸い取られそうになる甘さは瑞樹の貪欲さを物語る。
「ん、」
「かわいい」
「……嘘つき」
口を開いた瞬間に厭らしく滑り込んできた舌先が歯列を辿るように舐め、口内を犯される。掬いとったり吸ったりして舌を弄ぶ瑞樹のキスは執拗で意地悪に思う。
「ぁ、待っ」
「待てねえ」
スカートの中に手を滑り込ませ、太ももを這う指は時間がないことを訴えるように上へと向かってくる。
よろめく身体を支えるように、壁に背中を預けて瑞樹のキスに応えた。ねっとりと絡み合う舌が一旦離れると、厭らしい糸が伝う。
太ももを登り切ってお尻に添えられた左のてのひらがやんわりと動き、同時に瑞樹は右手で服の中に手を入れ、ブラの上から膨らみで遊び始めた。
「は、ぁっ」
「エロい声出すなよ、誰か来たらどうすんの?」
嫌味に笑って、私を犯す。
私の視界には彼しかいない。
「触って、」
瑞樹の手を掴んでショーツの上を滑らせる。挑発すればするほど瑞樹は興奮するタイプだってことは私が一番よく知ってる。数多くの遊び女を捨てさせた私が。瑞樹のセフレはもう私だけ。
私だって、いまはそう。
同じじゃないと嫌だから。
下着の上から割れ目を撫で上げられ、敏感な突起を探る。分かってるくせに、と、はやく、と。身体は熱くなっていくばかり。
「お前のそういうところ結構好き」
「っ、ぁ」
「どうされるか分かってても感じんだな」