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甘蜜トラップ
第3章 感情と強制
押し付けられた唇から逃れられないように閉じ込められ、鼻で呼吸をしても苦しくなってきて、それを察してか柳瀬は離れた。
「顔真っ赤」
悪戯っ子のような笑みを浮かべ、反論の時間も与えずキスが降り注ぐ。
唇を挟まれて左右に揺さぶられると、くすぐったさに熱が混じるようなもどかしい感覚になった。上唇を甘噛みされ、舌先で裂くように口を開かされる。
「ぁ、」
呼吸の荒いままの私とは違って落ち着いた柳瀬の舌がするりと口内に滑り込んできた。
「ん」
優しく探るように動く舌にそっと舌をくっつけると、見つけたかのように絡め取られる。
夢中になって柳瀬のキスに応え続けていると、はだけていたバスローブをベッドに落とされた。真っ裸になってしまった私の胸の膨らみに手のひらを落とし、優しく撫でる。
「ゃ、な」
時折、指の先で先端を弾いて、指の腹で摘むように弄られた。
頭の先まで熱が伝わっていく。熱い。
「耳まで真っ赤だよ」
「っ、!」
言って、柳瀬は私の耳を甘噛みした。ざらりとした舌で舐められたくすぐったさに耳を隠すように顔を傾ける。
「……わざと?」
「ひ、ぁ」
がら空きになった反対側のピンと伸びた首筋にキスを落とされ、小刻みに体が震えるのが自分でも分かった。
「先生、」
「?」
「先生……」
「どうしたの、橘」
「……恥ずかしい」
「本当、嘘つき」