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痴漢脳小説2 ~ガールズバンドに男子の僕が入っちゃいました~
第3章 夜の部屋に響くあの声
 高校生の時に僕が初めて痴漢した女子高生。彼女とはその後も度々通学の電車で会った。
 髪が長くて黒くて艶やか。胸が大きくて太ももが肉感的で、シャンプーのいい香りのする女の子。唇が厚めでとてもセクシーだ。

 その子が電車に乗るのは僕のひとつ前の駅。持ち前の「存在感がなくて影が薄い」を発揮してその子がどの駅で降りるのか、そっと観察してみたことがある。隣の車両から目を凝らす僕にその子は全く気が付かなかった。
 とりあえずどこで降りるかが分かればそれでいい。ひとつしか駅が離れていないのは幸運だった。

 僕はその次の日、いつもよりも三十分早く家を出た。乗り込む電車は学校とは逆方向。一駅移動して降りる。そして自動販売機の陰でじっと息を殺して待つ。

 待つのはもちろん、僕の初めての痴漢の相手となったあの子。

 しばらく待つと、その名前も知らない子が階段を上がって来る。電車待ちの列にお行儀よく並ぶ。僕はさりげなくその後ろに立つ。
 電車がやって来た。いつも通りの満員電車。スーツ姿のサラリーマンと、神経衰弱が出来そうなほどいろいろな学校の制服がぎゅうぎゅうと押し込まれている。この駅で降りる人は少なく、乗り込む人のほうがずっと多い。僕と女の子も人の流れに乗って車内の人となった。

 女の子の背後にぴったりと立つ僕。酸素不足が心配になるほどの混雑。揺れる電車、ぶつかる肩。柔らかいお尻に触れる僕の手。驚いて振り向く顔。

 女の子は触られる瞬間まで僕が背後にいるのに全く気が付いていなかった。
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