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蝶が舞う時
第1章 出会
3月の中旬に入っても外は少し肌寒い。

車の暖房を効かせ、コンビニへと向かいながら思い巡らす。

10代の女と繋がるのは未知の領域

大概は25~30歳の女を対象としてきた。

未知の物に対する期待と戸惑いが脳裏を交差する中、目的地コンビニが見えてきた。

道路を左折してコンビニの駐車場に進入する。

駐車場には1台の車のみ、車内から店内を伺うと一人の若い男性客が雑誌を立読み。

車を店頭入り口近くに止めて再度周囲を見渡す。

店頭の左端にキャリーケースを携えたブレザー姿の女子高生が独り佇んでいる以外は、誰も視界に入って来ない。

時計を確認すると指定のジャスト12時、とりあえずコンビニに入って捜すことに

入り口のドアに立った瞬間に先程の女子高生と一瞬視線が合うが、先に彼女の方が視線をずらす。

店内には店員と男性客の二人のみ

とりあえず缶コーヒーと煙草を買い求め、車内で待つことに。

時計は既に12時10分。 

来る気配さえ感じられない。

(まぁ18歳と55歳じゃ仕方ない。)

スマホでサイトのチャット画面を開くも返信は来ていない。

最後に

「10分が過ぎたけど何処かな?」

と入力した時、助手席側のウィンドウをコンコンと軽く叩く音がした。

視線を窓際に向けるとそこには先程店頭に佇んでいた女子高生の姿が…

助手席のウィンドウを半分下げ

「何か?」

「あの… 黒、黒やぎさん…ですか?」

「はぁ?」 黒やぎは俺のHN (ハンドルネーム)

「菜摘です…」 菜摘は今回のチャットの相手のHN

「はぁ?」

想定外の展開に言葉がでない
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