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蝶が舞う時
第2章 菜摘
「菜摘です…」
この状況は全く想定になかった。
「と、とりあえず乗って」
動揺を隠しきれない。
「あの…キャリーケースは何処に?」
(キャリーケース? そういえばさっき持ってたなぁ。)
「とりあえず後ろの座席に…」
その女子高生は後部ドアを開けてケースを座席の前に置き、それから助手席に乗り込んできた。
俺は暫く菜摘を見つめていた…
その視線を感じてか、菜摘はずっと自分の足元に眼を向けている。
「菜摘…さんは高校生だったの!?」
「は、はい… でも卒業しました…」
「何時?」
「2週間前の3月1日に…」
とりあえず理屈では18歳以上となるが、顔立ちは15~16歳の少女にしか見えない。
「何か証明するものが有るかな?」
菜摘は紺色のブレザーの制服の上に羽織っているパーカーのポケットから何やら取りだし
「これでもいいですか?」
渡されたのは学生証
( 中村菜摘 上記の者は当〇〇高等学校の3年次に在籍することを証明する。)
学生証の年月日は昨年の4月1日付
嘘ではなさそうだ…顔写真も一致する。しかし〇〇高校と云えば確か隣の県の有名進学校
キャリーケースは何だ?
様々な疑問が湧いてくる。
「おじさん… 私は駄目ですか?」
瞳にうっすら涙を浮かべ俺を凝視している。
「駄目じゃないが…」
正直女子高生には興味が無い訳でもない。一度は繋がってみたい願望は有る。
但しこの菜摘の状況は何やら複雑な要因が有りそうで、疲れることは極力避けたい。
「駄目じゃないが、ちょっと菜摘ちゃんの顔立ちが幼い感じでおじさんの好みと少し違う。」
そう言い放った途端、菜摘は下を向き大粒の涙を落とし始めた。
俺は完全に動揺した。全くの人選ミス…
何と言って良いやら… 必死に言葉を探していると
菜摘は体を震わせながら小さな声で
「もう帰るところが無いんです… 家を出てしまって…」
「はぁ?…」 完全に墓穴を掘った。
とりあえずこのまま車から降ろすことも出来ないので
「何か事情が有るみたいだけど、とりあえずお昼御飯でも食べないか?」
菜摘が微かに頷くのを確認すると、車を出し近所のファミレスに向かった。
この状況は全く想定になかった。
「と、とりあえず乗って」
動揺を隠しきれない。
「あの…キャリーケースは何処に?」
(キャリーケース? そういえばさっき持ってたなぁ。)
「とりあえず後ろの座席に…」
その女子高生は後部ドアを開けてケースを座席の前に置き、それから助手席に乗り込んできた。
俺は暫く菜摘を見つめていた…
その視線を感じてか、菜摘はずっと自分の足元に眼を向けている。
「菜摘…さんは高校生だったの!?」
「は、はい… でも卒業しました…」
「何時?」
「2週間前の3月1日に…」
とりあえず理屈では18歳以上となるが、顔立ちは15~16歳の少女にしか見えない。
「何か証明するものが有るかな?」
菜摘は紺色のブレザーの制服の上に羽織っているパーカーのポケットから何やら取りだし
「これでもいいですか?」
渡されたのは学生証
( 中村菜摘 上記の者は当〇〇高等学校の3年次に在籍することを証明する。)
学生証の年月日は昨年の4月1日付
嘘ではなさそうだ…顔写真も一致する。しかし〇〇高校と云えば確か隣の県の有名進学校
キャリーケースは何だ?
様々な疑問が湧いてくる。
「おじさん… 私は駄目ですか?」
瞳にうっすら涙を浮かべ俺を凝視している。
「駄目じゃないが…」
正直女子高生には興味が無い訳でもない。一度は繋がってみたい願望は有る。
但しこの菜摘の状況は何やら複雑な要因が有りそうで、疲れることは極力避けたい。
「駄目じゃないが、ちょっと菜摘ちゃんの顔立ちが幼い感じでおじさんの好みと少し違う。」
そう言い放った途端、菜摘は下を向き大粒の涙を落とし始めた。
俺は完全に動揺した。全くの人選ミス…
何と言って良いやら… 必死に言葉を探していると
菜摘は体を震わせながら小さな声で
「もう帰るところが無いんです… 家を出てしまって…」
「はぁ?…」 完全に墓穴を掘った。
とりあえずこのまま車から降ろすことも出来ないので
「何か事情が有るみたいだけど、とりあえずお昼御飯でも食べないか?」
菜摘が微かに頷くのを確認すると、車を出し近所のファミレスに向かった。