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蝶が舞う時
第8章 美咲
菜採は冷めた朝食をレンジで温めて、

「おじさん、出来たよ…」

俺はシャワーで濡れた髪の毛をドライヤーで乾かしながら、

「ああ、今いく。」

朝一の菜採との行為で、体力の半分を消耗したので、回復に時間が掛かる。

この年齢で18歳の子と毎日行為に及びのは、さすがに無理がある。

だがそれを可能にしてるのは、菜採の魅力かも知れない。

「おじさん、まだ~」

俺は菜採の待つキッチンへと向かった。

「さぁ、食べよう!」

「おじさん、レンジで温めたので、作りたてじゃないけど…」

「平気だよ。菜採の料理は美味しいから。」

菜採は、俺が気にせずに食べているのを見て、食べ出した。

「そうだ菜採、今日、街まで出て菜採の携帯を買おう。」

「おじさん、菜採持ってるよ…」

「知っている、でも使ってないだろ。」

「おじさんと菜採の専用の携帯が必要だ。」

「何かあった時、連絡できる。」

「わかった。じゃ、おじさんと同じ機種がいいな…」

「じゃ、食べ終えたら出掛けよう。」


街の中心部には携帯ショップが点在しているが、俺は自分の携帯キャリアのショップに入った。

店内の従業員がにこやかな顔で、

「いらっしゃいませ。」

「娘にスマホ持たせるので、これと同じ機種を…」

「かしこまりました。色はどうしましょ?」

菜採が突然、

「あの…紫色…有りますか?」

「在庫を確認しますので、少々お待ちください。」

従業員が奥の事務所に下がると、

「菜採、変態の色だぞ。」

「おじさんの意地悪! おじさんが変態だから、菜採に変態が移ったの!」

従業員が戻ってきた。

「あいにくこの機種には紫が無くて… 在庫は赤、白それと黄色になりますが」

「じゃ、赤…」と言いかけた時、

「じゃ、黄色で」と菜採が割り込んだ。

従業員は俺と菜採を見つめている。

「娘の要望で黄色ということで…」

「かしこまりました。」

「これからお手続きしますので、彼方のブースにお願いします。」


「菜採、スマホに黄色は可笑しくないか?」

「いいの、おじさんの好きな色なの!」


「名義と料金の支払いはいかがしましょう?」

「名義は私で、この携帯の引き落とし口座に合算で、使用者は娘で」

「かしこまりました。設定で一時間ほどかかります。」

俺と菜採は外で時間を潰すことにした。
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