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《愛撫の先に…②》
第1章 あたし磨き
『菜々美?』
『手を離して』
カードを見た菜々美はソファーから立とうとする瞬間、
左肩に添えられた結城の手が彼女の動作に手首を掴んでいたからだ。
『さっきまで嬉しそうにプリンを食べていたのにカードがお気に召さない?』
わかっているなら…
わかっているならカードを持って来ないで!
まだ翔子さんを好きなの?諦めたって聞いても本当はずっと想い続けて?
『羨ましくなんか…
もう…もう寝ます、
結城さんおやすみなさい』
だから手を離してとばかりに菜々美は掴まれた結城の手を振りほどこうと。
『何を考えています?菜々美』
『何も――ひゃっ、
結城さんおろして』
驚きの声をあげたのは結城が菜々美を抱き上げたからだ。
『心配しなくてもベッドに着けばおろしてあげます、おやすみなさいとはどういう意味ですか?』
『1人で寝るから…』
『それではここに君を泊める意味がない、
ただ1人寝だけなら他の客室でもいいはず?
何か隠していますね?』
『何も…』
『嘘だね――
君はこの間から俺を名前で呼ばなくなった。
苗字に戻るくらいの何かを教えてもらえるかな?』
『自分磨き』
『わからない、
自分磨きと苗字呼びの変化に関係はないはずですが』
『叶えたい夢を考えるとあなたを名前で呼ぶのもためらわれて…』
『啓輔さんと嬉しそうにあの夜に繰り返していたのに?』
菜々美の体はベッドへと寝かされ上からは結城が見おろして―――…
『手を離して』
カードを見た菜々美はソファーから立とうとする瞬間、
左肩に添えられた結城の手が彼女の動作に手首を掴んでいたからだ。
『さっきまで嬉しそうにプリンを食べていたのにカードがお気に召さない?』
わかっているなら…
わかっているならカードを持って来ないで!
まだ翔子さんを好きなの?諦めたって聞いても本当はずっと想い続けて?
『羨ましくなんか…
もう…もう寝ます、
結城さんおやすみなさい』
だから手を離してとばかりに菜々美は掴まれた結城の手を振りほどこうと。
『何を考えています?菜々美』
『何も――ひゃっ、
結城さんおろして』
驚きの声をあげたのは結城が菜々美を抱き上げたからだ。
『心配しなくてもベッドに着けばおろしてあげます、おやすみなさいとはどういう意味ですか?』
『1人で寝るから…』
『それではここに君を泊める意味がない、
ただ1人寝だけなら他の客室でもいいはず?
何か隠していますね?』
『何も…』
『嘘だね――
君はこの間から俺を名前で呼ばなくなった。
苗字に戻るくらいの何かを教えてもらえるかな?』
『自分磨き』
『わからない、
自分磨きと苗字呼びの変化に関係はないはずですが』
『叶えたい夢を考えるとあなたを名前で呼ぶのもためらわれて…』
『啓輔さんと嬉しそうにあの夜に繰り返していたのに?』
菜々美の体はベッドへと寝かされ上からは結城が見おろして―――…