この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
《愛撫の先に…②》
第2章 菜々美は菜々美
―
――週末、マンション。
陽子とその彼氏である澤井遥斗が菜々美の引っ越し手伝いに来ていた。
陽子・澤井の車に段ボールがいっぱいになると白い壁の家の一軒家に移動し運び入れる。
そこはスイートタイムから車で2分・徒歩10分で駐車スペースも3台分ある陽当たりのいい場所。
向こうに見えるのはオフィス街のビルでその先にはアサヒコーポレーションもある。
『マンションを出て再来週からこの家で暮らすのね、スイートタイムからも離れて…寂しくない?』
『就職してからあそこに居たから少し寂しい、
それからスイートタイムも思い出深いし離れると思うとやっぱり寂しい…、
だけど結城さんが居るから一軒家にも慣れると思うの』
『今までみたいに週末のお泊まりは出来ないかな、
高瀬の事で散々だったけど一番落ちつく人にたどり着けたんじゃない?
あたしすごぉく貢献してると思うけどな』
『うん――感謝してる』
『最初はレッスン嫌がってたくせに』
『うん――…』
陽子は恋のキューピッド――
あのレッスンさえなかったらあたし結城さんに傾いていなかったかもしれない…
『スイートタイムに送るわ』
『ううん、スイートタイムまで歩いてみたいの』
菜々美は陽子・澤井の車を見送った後夕暮れの歩道を歩き始めた。
これから毎日この車道を、またはこの歩道を通勤する結城を思いながら。
結城の住まいはビルの最上階であった為に菜々美は彼の負担になりたくはないとスイートタイムを出る事を反対していた。
だからこそ結城の為に歩いてみたかったのだ。
結城さん…
結城さん…
結城さん…
この道遠くないかしら?
それとも…
何軒ものスーパー、
そして公園を眺め、
結城に想いを寄せながら歩くとスイートタイムさえも通りすぎようとしていた。
『菜々美?』
お客様の車の側に立ちキャリーバッグを運ぼうとしていた結城が苦笑する。
『何処に行くつもりかな?』
寂しくない…
スイートタイムはいつでもあたしを迎えてくれる…
結城さんがいる所があたしの居場所…
――週末、マンション。
陽子とその彼氏である澤井遥斗が菜々美の引っ越し手伝いに来ていた。
陽子・澤井の車に段ボールがいっぱいになると白い壁の家の一軒家に移動し運び入れる。
そこはスイートタイムから車で2分・徒歩10分で駐車スペースも3台分ある陽当たりのいい場所。
向こうに見えるのはオフィス街のビルでその先にはアサヒコーポレーションもある。
『マンションを出て再来週からこの家で暮らすのね、スイートタイムからも離れて…寂しくない?』
『就職してからあそこに居たから少し寂しい、
それからスイートタイムも思い出深いし離れると思うとやっぱり寂しい…、
だけど結城さんが居るから一軒家にも慣れると思うの』
『今までみたいに週末のお泊まりは出来ないかな、
高瀬の事で散々だったけど一番落ちつく人にたどり着けたんじゃない?
あたしすごぉく貢献してると思うけどな』
『うん――感謝してる』
『最初はレッスン嫌がってたくせに』
『うん――…』
陽子は恋のキューピッド――
あのレッスンさえなかったらあたし結城さんに傾いていなかったかもしれない…
『スイートタイムに送るわ』
『ううん、スイートタイムまで歩いてみたいの』
菜々美は陽子・澤井の車を見送った後夕暮れの歩道を歩き始めた。
これから毎日この車道を、またはこの歩道を通勤する結城を思いながら。
結城の住まいはビルの最上階であった為に菜々美は彼の負担になりたくはないとスイートタイムを出る事を反対していた。
だからこそ結城の為に歩いてみたかったのだ。
結城さん…
結城さん…
結城さん…
この道遠くないかしら?
それとも…
何軒ものスーパー、
そして公園を眺め、
結城に想いを寄せながら歩くとスイートタイムさえも通りすぎようとしていた。
『菜々美?』
お客様の車の側に立ちキャリーバッグを運ぼうとしていた結城が苦笑する。
『何処に行くつもりかな?』
寂しくない…
スイートタイムはいつでもあたしを迎えてくれる…
結城さんがいる所があたしの居場所…