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《愛撫の先に…②》
第2章 菜々美は菜々美
『引っ越しへのねぎらいでケーキを?
――ふふ、翔子らしい。
君はいつも甘い物をくれるから』
その口調から結城と翔子の長年のつき合いがわかるというものだ。

結城さん…

菜々美は目を細め笑う結城の横顔をドア越しから見ていた。

『牧場プリンもまた買ってこようかだなんて翔子気を使わなくていい、
――えっ?
俺が喜んでくれたからって?
翔子、君の話では牧場プリンは現地にしか売ってないからわざわざ現地に行こうだなんて無理しなくていい――いくら食べても俺が太らないから構わないって?ジムの成果といえようか翔子』
あはは、と嬉しそうに笑う結城に菜々美はドアを閉めベッドに入り丸くなる。

何で翔子さんが結城さんとあたしの引っ越しを知っているの?

ねぎらいのケーキ?
「君はいつも甘い物をくれる」
いつも甘い物を…くれる?
「翔子らしい」
翔子らしいって?

翔子と呼ぶ度に結城さんの表情が和らぐのは気のせい?

結城さん、翔子さん――
結婚して奥さんになってもお互いに変わらないつき合いをするというの?

あたしは結城さんの何?

愛し合った後に眠るあたしに聞かれないよう廊下に出て電話する結城さんをみるのがつらい!
そうさせている翔子さんにあたしは敵わないの?

結城さんにとって翔子さんはいつでも特別だというの?――

つらすぎる…

「現地にしか売ってないだろう」
甘い物…
牧場プリン――



……
………
翌日の夕方――
菜々美はまた2008にいて部屋を改めて見直す。

結城さんはあの日この部屋から翔子さんのカードを持ってきていたわ…

あたしだって結城さんを大切に思うもの!
菜々美らしいと言ってほしいの!

あたしに向かって笑ってほしいの――

菜々美は汚いやり方だが翔子が結城に送ったカードを探し始めていた。
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