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《愛撫の先に…②》
第2章 菜々美は菜々美
たまごホリックの彼を避けようと菜々美はまわれ右とばかりに先ほどの道を再び歩き始めたが腕を掴まれた。

『つれないな〜、ランチするならたまごホリックに来てよ。プチトマトの買い出しの帰りだから』

『友達と約束をしているんです』

菜々美は嘘を言う。

『1人じゃない、待ち合わせ場所までつき合おっと』
彼は引き下がらないとばかりにニコニコ顔で握った腕を離さない。

『待ち合わせ場所・・・』
友達と約束だと嘘から出たでまかせの為に次の嘘が出ない。

『友達がたまごホリックに来ればいいじゃん、名案!』

彼が名案とばかりに口笛を吹き走りだした為に、
菜々美は腕を振り払おうとしたが横断歩道を引き返すには遅すぎて信号が点滅しはじめた。

たまごホリックに来てしまった・・・。
仕方なく席に座ると先ほどの彼がオーダーを待つ。

『………オムライスを』
オムライスは好きだが来たくなかっただけに声は小さくなる。

『仕上げのケチャップは俺がハートマークのサービスっ』
彼は嬉しそうに厨房へ。

ハートマークなんていらないっ!
なんでこの人はこんなにムカつく事ばかりっ…

『江崎じゃない』
菜々美のテーブルをコンコンとたたく声の主は先輩の夏帆。

『先輩なんで?』
『あはは、変な質問。
あたしらもお昼がてら打ち合わせだからテーブル一緒しない?』

っていう事で菜々美は席を移動するがそこには今一番会いたくない翔子がいた。

今日はついてない!
翔子さんに会ってしまうなんて……………!

『こんにちは』
そう穏やかに話す翔子に罪はないのだが菜々美はおもしろくない。

菜々美のだけハートマークが書かれたオムライスに夏帆がひやかす。

『江崎好かれてるぅ〜』
『違いますっ』
『案外ぐいぐいとリードしてくれるかも』
『先輩………』

怒っていいですか?

『江崎の【蒼い恋人】のヒーローよりかはオムライスの彼は幼さがあるわ』
『彼じゃありません』

『恋愛しなきゃ作品に反映されないわ、江崎のはなまぬるい』


『夏帆さん言い過ぎ、彼女に悪いわ』
翔子が口を挟むとオムライスの味はわからなくなる。

『夏帆さん、彼女はまだ恋愛初心者だから無理な描写は要求しない方がいいと思うの』

翔子さんそれ言わなくていいと思いますけど!

――泣きそう…
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