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《愛撫の先に…②》
第2章 菜々美は菜々美
秋の山の紅葉を楽しむような余裕等なく下り坂を歩いたり走ったりを交互に繰り返しながら30分経った。
所々に点在する家は道路から離れ車は時々しか通らず牧場から帰る車等は閉館と共に列をつくり通り過ぎた後なので車を期待してはいけない。
時間は18時にもなると陽は沈みだんだんと夕闇が近い事がわかるくらいで更に不安が増す。
だが後ろからライトが照らし菜々美はヒッチハイクで運良く牧場のワンボックスカーでふもとの駅まで乗せてもらった。
JRをうまく乗り継がないと帰り着くのが遅くなりそうで駅の時刻表と携帯の時刻表ナビを見比べていた。
2本目の電車から乗り継いで安堵してようやく周りをみる余裕がでて週末のデートの帰りらしくカップルがイチャイチャしている。
楽しそう…
それに比べあたしはプリンを持ち疲れた顔をしているのが惨めで自分は何をしているんだろうと痛感するくらいだ。
電話がなり菜々美は席を移動し誰もいない場所を選んで話し始めた。
『矢嶋先輩?』
『江崎、あれからどう?』
矢嶋夏帆からかかってきた電話は周りが何やらガヤガヤ騒がしい。
『どう?って…元気、です』
嘘…
元気なんかじゃない…
プリンを渡したらあたしはどうしたらいいかわからない………
翔子さんに嫉妬しているから結城さんを避けてしまう…
元気であるはずないわ…
その時次の停車駅を告げるアナウンスが響くと矢嶋夏帆はすかさず聞いてきた。
『週末の旅行?いいわね』
『いえ日帰りです』
『○○駅?この街に帰ってくるなら随分遅くなるわね。江崎は車等持ってはいないし向かえに行こうか』
『先輩あたしは大丈――』
電話は切れていた。
矢嶋先輩?
所々に点在する家は道路から離れ車は時々しか通らず牧場から帰る車等は閉館と共に列をつくり通り過ぎた後なので車を期待してはいけない。
時間は18時にもなると陽は沈みだんだんと夕闇が近い事がわかるくらいで更に不安が増す。
だが後ろからライトが照らし菜々美はヒッチハイクで運良く牧場のワンボックスカーでふもとの駅まで乗せてもらった。
JRをうまく乗り継がないと帰り着くのが遅くなりそうで駅の時刻表と携帯の時刻表ナビを見比べていた。
2本目の電車から乗り継いで安堵してようやく周りをみる余裕がでて週末のデートの帰りらしくカップルがイチャイチャしている。
楽しそう…
それに比べあたしはプリンを持ち疲れた顔をしているのが惨めで自分は何をしているんだろうと痛感するくらいだ。
電話がなり菜々美は席を移動し誰もいない場所を選んで話し始めた。
『矢嶋先輩?』
『江崎、あれからどう?』
矢嶋夏帆からかかってきた電話は周りが何やらガヤガヤ騒がしい。
『どう?って…元気、です』
嘘…
元気なんかじゃない…
プリンを渡したらあたしはどうしたらいいかわからない………
翔子さんに嫉妬しているから結城さんを避けてしまう…
元気であるはずないわ…
その時次の停車駅を告げるアナウンスが響くと矢嶋夏帆はすかさず聞いてきた。
『週末の旅行?いいわね』
『いえ日帰りです』
『○○駅?この街に帰ってくるなら随分遅くなるわね。江崎は車等持ってはいないし向かえに行こうか』
『先輩あたしは大丈――』
電話は切れていた。
矢嶋先輩?