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第3章 菜々美は菜々美の未来を…！

相手の男性は黒髪サラサラマッシュルームカットな童顔かわいい系で愛想よく色白で菜々美と同年齢、オペレーターの仕事をしているようだ。

相手は自己紹介時に仕事の事はよく喋るがパソコン以外の話題になると何も思いつかないらしく『ゲーム』と一言、とあるラインにそのマッシュルーム男は紙ナプキンで口を拭い『ママが迎えに来るから帰る』と先に席を立つ事を謝りスイートタイムを後にしたのだ。

『ママだって、迎えに来るから帰るんだって、友達の友達の紹介なんて相手の性格わからないからやめとけば良かった、ごめんね菜々美』

『ううん、お母さんと約束を忘れてたのかな？紹介とか陽子に無理言ったのあたしだからまた会ってみる』

『優しいな〜菜々美は、その優しさを誰かさんに向けてあげればいいのに』

『誰かさんなんて居ないし、だけどもうスイートタイムで待ちあわせなんてやめて』

『１５時から特別なデザート始めたってホームページに書いてあったから食べにきただけよ』
陽子はデザートと言ったが真意は久しぶりに結城をみた菜々美の気が紹介等という意味のない事をやめるかと思ったから喫茶店ではなくスイートタイムを選んでいたのだ。

デザートといえば高さ５０センチのケーキタワーはフルーツも上質な生クリーム多めな贅沢さだがスイートタイムとい場所だけに菜々美の笑顔はなかった。

レストランを出るとフロントが左側に見える為彼女らの気配に宿泊名簿が書いてあるパソコンから結城が顔をあげる様子に陽子と菜々美は緊張し心拍数が上がるかのよう。

『ケーキタワー楽しめましたか？』

結城の問いに陽子はうなずくが菜々美は陽子の陰に隠れるかのように出入り口に急ぐ。


その夜、結城から菜々美へ着信があるもシャワー中という事もあり出る事はなく後々かけ直すような雰囲気にはなれない菜々美。

【あの男性は君が必要とする男性ですか？ワンピース姿で仕事の商談ではないでしょう】

いつもより高いヒールのパンプスに髪をおろしパンプスとお揃いの白いワンピース姿の菜々美を結城はよく観察していたものだ。

【答える必要なんかないわ】
結城のメールに返事を返す菜々美。

あの人が必要か必要でないかなんて今すぐにはわからない…
結城さん避けには必要かもしれないわ。
だけどときめかない……