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《愛撫の先に…②》
第3章 菜々美は菜々美の未来を…!
✿✿✿✿✿

散々な目にあった日曜日の次の日、ランチ後の公園に菜々美と陽子はベンチに座る。

マッシュルーム男の件で紹介してくれた陽子に申し訳なく一方的にふられた事を菜々美は陽子に謝ったが、母親に観られながらの行為に驚きと怒りで陽子に菜々美は慰められるのであった。

『朝から目が赤いからふられた事で泣いたわけないね、何かあった?結城さん?』
陽子は時々結城にメールをしているので結城から何かあったのかと期待し結城の名で声色が高くなる。

『結城さんじゃない、翔子さんからの電話でいろいろと』

『翔子っ!?何でっ!?』
菜々美から翔子の事で悩んでいる事を知っている陽子は翔子からの電話というセリフだけで驚き嫌な顔をし恋敵とは話したくない感情がわかるだけに菜々美の肩を抱いた。

内容そのままに一部始終を話し菜々美は段々とうつむき、ため息。

『結婚していても翔子さんは結城さんが好きみたいな気がするし1度はキスをした仲だし、色っぽくて予言を勧めるんじゃなかったとまで言われたらあたしどうしていいか…』

『不倫宣言までされた?』

『ううん、若いんだから恋をしなさいって』

『不倫宣言なしなら良かったんじゃない』

『でも、翔子さんはやっぱり結城さんが好きな素振りがあって、あたしにはどこか余裕で上から目線で恋をしなさいって』

なんでもない日にケーキを贈るとか!
歯医者から出た結城さんの頭を撫でるとか!
親友に予言をしてほしいと結城さんなら断らないと思っているような声とか!
結婚しているなら家庭一筋であってほしいのよ!

『あたし結城さんを引きずっているのかな?モヤモヤして翔子さんの話をするだけでイライラしてる』
菜々美はため息をつき想いを振り払うように首を振る。

『結城さんともう一度恋愛すれば?人妻の翔子さんは関係ないって、中谷翔子は中谷翔子でしかないじゃない』

『だめ、結城さんをみると翔子さんを思い出すから…』

『たまごホリックの彼は菜々美が好きで張り付いてる感じでマッシュルーム男よりいいとか?』

『あの人は馴れ馴れしいもん。気持ちついてかない』

『馴れ馴れしいくらいが菜々美にはいいのに、結城さんの事を忘れさせてくれる明るさがありそう』

『無理…結城さんの事は……』

『誰とつき合っても結城さんと比べるって事?』

菜々美は赤くなり目を潤ませさらにうつむいた。
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