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《愛撫の先に…②》
第4章 あたしには予言は視えない!!
『いらっしゃいませ』
結城は先ほどの笑みを驚きを隠せない程目と口を開いたが控えめな咳払いをし真顔に戻り仕事用の営業スマイルを奈々美に向ける。

『あの、』
意気込んで来たのはいいがいらっしゃいませと言われると何を喋ればいいか言葉が見つからない。

『あの、これをっ』
奈々美は結城の隣にいるフロントに牧場物語の箱を渡してまわれ右っとばかりにその場を走り出してしまう。
仕事終わりでタイトスカートにパンプスではあまり早くは走れないが彼女なりの逃げなのだろう、3分後には少し後ろに遠ざかるスイートタイムをふり返り息を調えていた。

プリンなんてプリンなんて翔子さんと食べればいいんだわ!

奈々美は結城聡が送った品物にもひねくれた思考しか出来ずに後々歩きながら結城聡に対し自己嫌悪に陥る。

その夜9時過ぎに携帯が鳴り結城だとわかると奈々美は無視を決め込んでテレビのボリュームを2つあげた。

『電話にも出ないつもりですか?わざわざ聡叔父さんからの贈り物を届けてくれてありがとう』

奈々美は結城のメールを読んでいた。

『ワインに合うから啓輔も喜ぶかと取り寄せたんだ、そんなカードが入っていてね』

奈々美はココアを飲みながらワインに合うプリンとはどんな味なんだろうと首をひねる。

『叔父と俺の好みは似てるから送ってくれたんだと思える、先ほどチーズのお礼を電話しておいた』

チーズ!?
プリンではないの?
牧場=プリンって考えるあたしって子供っぽい?

『電話にも出ない、メールにも返事を返さない、挙げ句俺宛の荷物をスタッフに渡す等きみの行動は後ろ向きだとしか思えない』

奈々美はココアをグイッと飲みほして立ち上がったかと思うとトイレに入ってく。

後ろ向きだとしか思えない?
そんな事をさせる翔子さんが悪いのに!
翔子さんを想う結城さんがいるからおかしな方向に考えがいっちゃうのに!

リビングに戻るとメール表示が出ていて彼女は開かずベッドへと直行し寝たふりをするがイライラし寝つけなかった。

恋って面倒だと思うの、、、。
いいもん!
このままおひとりさまで歳をとってもあたし構わない!
陽子が結婚し子供を産んでおばあちゃんになっても、あたしはお気楽なおひとりさまの独身でいるもん!
仕事終わってこうして1人でご飯食べてダラダラ過ごして時々恋愛ドラマを観て幸せだと思えたならそれでいい。
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