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《愛撫の先に…②》
第6章 この身を持って…

『硬く結んでやったし、位置なんてどうでもいいだろ』
位置等何も考えていない答えだ。
『お嫁さんになる、だからっ結城さんを無事に帰してあげてっ』
ビビる奈々美はとうとう言ってしまった。
先ほどためらった理由が否定すると結城がひどい目に合うという考えからだ。
だが縛られた光景により彼女は結城を助けたい一心で心にもない事を口走る。
『聞いたか?クソ野郎っ、奈々美は嫁になるって、ヒャッホウ〜』
たまごホリックは嬉しそうにコレのおかげだと結び目を叩いた。
『思ってもいない事をうかつに口走るものではありません、奈々美かばうつもりでしょうが俺は大丈夫っ』
奈々美の意図を理解した結城は手首を捻った。
『縛られた男がほざくなっ、イキがんじゃねぇよ』
たまごホリックは何かないかと地面にほうっていた使い古しくたびれたショルダーバックをあさりカッターを手にニヤリと笑った。
『結城さん逃げてっ!』
奈々美は両手でたまごホリックを突き飛ばした。
『っと、と、と、クソ奈々美未来の父親に暴力たぁいい度胸だな』
たまごホリックは転びそうになりながらも体勢を立て直し彼女の頬を叩いた。
『退いていなさい、奈々美』
結城は車のほうへと行くように身ぶり手ぶりで合図をする。
だが彼女は首をふった、ノーだ。
行かない…
行けない…
カッターなんか出されて結城さんが傷つくところなんかみたくないもの…
今日が終わって例えばあなたが翔子さんのところに行っても…あたしはそれでも構わない…
結城さんを無事に帰してあげられるようにあたしはここにいる…
あたしはどうなってもいい…
奈々美の頬からまた涙が落ちた。
『君は本当に、出会った頃から強情な女性だ…向こうに行っていなさいという意味がわからない?俺は刃物くらいで怯む男ではない、奈々美』
結城は奈々美をみながら手首をまだ捻っている。
『かっこつけかよ、刃物はやっぱり刃物なんだよっ!』
たまごホリックは2人のやりとりが気にいらないらしくカッターの刃を勢いよく出し結城めがけて振り下ろした。
結城が上半身を反らしカッターをかわした。
悔しそうなたまごホリックはもう一度刃を振り下ろす。
今度は刃先がワイシャツをかすめ布地に切り目が出来、彼女はやめてと叫んでいた。
結城さん…
結城さん…
やられたのはあたしではないのに心臓がトクントクンと早鐘のよう……
位置等何も考えていない答えだ。
『お嫁さんになる、だからっ結城さんを無事に帰してあげてっ』
ビビる奈々美はとうとう言ってしまった。
先ほどためらった理由が否定すると結城がひどい目に合うという考えからだ。
だが縛られた光景により彼女は結城を助けたい一心で心にもない事を口走る。
『聞いたか?クソ野郎っ、奈々美は嫁になるって、ヒャッホウ〜』
たまごホリックは嬉しそうにコレのおかげだと結び目を叩いた。
『思ってもいない事をうかつに口走るものではありません、奈々美かばうつもりでしょうが俺は大丈夫っ』
奈々美の意図を理解した結城は手首を捻った。
『縛られた男がほざくなっ、イキがんじゃねぇよ』
たまごホリックは何かないかと地面にほうっていた使い古しくたびれたショルダーバックをあさりカッターを手にニヤリと笑った。
『結城さん逃げてっ!』
奈々美は両手でたまごホリックを突き飛ばした。
『っと、と、と、クソ奈々美未来の父親に暴力たぁいい度胸だな』
たまごホリックは転びそうになりながらも体勢を立て直し彼女の頬を叩いた。
『退いていなさい、奈々美』
結城は車のほうへと行くように身ぶり手ぶりで合図をする。
だが彼女は首をふった、ノーだ。
行かない…
行けない…
カッターなんか出されて結城さんが傷つくところなんかみたくないもの…
今日が終わって例えばあなたが翔子さんのところに行っても…あたしはそれでも構わない…
結城さんを無事に帰してあげられるようにあたしはここにいる…
あたしはどうなってもいい…
奈々美の頬からまた涙が落ちた。
『君は本当に、出会った頃から強情な女性だ…向こうに行っていなさいという意味がわからない?俺は刃物くらいで怯む男ではない、奈々美』
結城は奈々美をみながら手首をまだ捻っている。
『かっこつけかよ、刃物はやっぱり刃物なんだよっ!』
たまごホリックは2人のやりとりが気にいらないらしくカッターの刃を勢いよく出し結城めがけて振り下ろした。
結城が上半身を反らしカッターをかわした。
悔しそうなたまごホリックはもう一度刃を振り下ろす。
今度は刃先がワイシャツをかすめ布地に切り目が出来、彼女はやめてと叫んでいた。
結城さん…
結城さん…
やられたのはあたしではないのに心臓がトクントクンと早鐘のよう……

