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《愛撫の先に…②》
第8章 愛撫の先に…
『……あっ…ゆっゆっ結城さん…あのあたしシャワー終わったので出ますっ、ごめ…なさいっっ』

嘘なんだけど…本当は今から身体を洗うはずだったのに…

2人でも余裕な広さではあるが彼にあたらないよう脱衣場に戻るにはぐるっとまわるようなカニ歩きをしなければならない。
服を着てカニ歩きなら笑えるが裸でカニ歩きは笑えない恥ずかしさである。

シャワーをあてたとこから1〜2歩で、奈々美は結城に右腕を掴まれ引き留められた。

『君の身体からシャンプーもボディーソープの香りも香ってこない、俺のね』
彼は彼女をシャワーの前に立たせ上からお湯をあててやる。

俺のね、という彼の言葉のとうり白い家に引っ越す前は普通に彼女の服からシャンプー等の日用品が置いてあったが今は何もない。
彼は仕事柄スイートタイムに泊まる事もあるのでこの部屋と白い家の2箇所に置いているのだ。
男性のシャンプーは髪がゴワゴワするものが多いが彼に関してはナチュラルなフワフワな仕上がりのものを使っている。

『………気まずくて…恥ずかしくて…』
彼女は俯いた。

『…気まずいというのは俺に散々悪態をつき助けられたからか?恥ずかしいというのは今更?何回もシャワーを浴びてるというのに?』
彼は意地悪くクスッと笑った。

彼女が思う事を結城がズバリ言い当てたものだから一瞬思考回路が真っ白になるように目を見開いた。

『…あの…あたしが部屋に着く頃に従業員さんがご飯を…オーナーからだって…ご飯も今までの宿泊費も4ヶ月分払います…気まずくて…』
申し訳なさから声も震える。

『…4ヶ月?君が予言を受けた頃から?レッスン中の宿泊費とレッスン代は陽子さんから前払いでもらっている。時々君をここに連れてきていた場合は俺の給料からって事で気にしないでくれたまえ…何を言い出すのかと思えば…』
健気だとでも言うかのように彼はフフッと笑う。

『リッチだから?あたし達普通のお仕事をしてると給料日まで3日間ギリギリって事…リッチな人にはわからない…』
彼女は言ってしまった、という後悔の表情をするが後にひけない。

『俺だって食べていくのにギリギリな下積み時代があった、お茶漬け、かつお節ご飯、ラーメン、卵かけご飯…俺に分からないというのか?過去話を君に話した事もあったというのに……だからこそ俺はお客様に優しくなれる』
彼自身にもお湯をかけ始めた。

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