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《愛撫の先に…②》
第8章 愛撫の先に…
『…クシュ…クシュ………』
奈々美がくしゃみする、2007は暖房さえつければベッドもあり快適そうだが人の生活感がない為に寒々と思える。

電気をつけベッドやテーブルを確認するが奈々美は後ろを振り返る。
結城がドアを押さえ立っていた。

『………結城…結城…結城さん……』
彼女は彼の元に歩み寄りじっと見てまた泣く。

『寂しくなったのですか?俺の部屋と同じですよ』
笑いをこらえながら彼女の背中に両手をあてる。

『…寂しくなんか……ないもん…』
恥ずかしくて頬を真っ赤にし横を向く。

『…ややこしい女だな…隣戻りますよ、君がいるならオムライスでも作りますから』
彼は笑いながら電気を消し鍵をかけスーツケースをふたつ持ち隣へと歩き出した。

『結城さん予言しなくなったら隣使わないの?スイートタイム壊すの?』

『予言サイト停止もう読みましたか?』
ドアを開けスーツケースを邪魔にならないとこに置き冷蔵庫からたまご4つ出しボールに割り入れざっとかき混ぜる。

『陽子から聞いて…隣なくなると寂しくなるなって…』
チラリと隣を見る。

『隣もスイートタイムもなくなりはしません、俺が予言をやらないだけ…身も心もスッキリっていう感覚でしょうか』
パックご飯ふたつをチンし残りのハム玉ねぎピーマンを炒めご飯、トマトケチャップをまわし入れ軽く塩コショウ。
別のフライパンでたまごをまわし入れオムライスを仕上げていく。

奈々美が何か手伝いがないかと後ろでウロウロしていたが結城によりあっという間にオムライスと野菜サラダが出来上がりテーブルに置かれる。

『バスルームから出て1時間後の食事、君もお腹が空いただろう…』

手伝う事等ない、そんな手際の良さ。
結城の長いひとり暮らしがわかるようだ。
それとは逆に疲れたから食べに行こうとかデリバリーだとかコンビニを利用する奈々美は恥ずかしくいたたまれない気持ちになる。
不意に数ヶ月前立ち読みした男による女への結婚条件が書かれた内容が思い出される。

『あたしズボラで…あたしが男で結城さんが女の人みたいにちゃんとしてる、恥ずかしい……』
烏龍茶を飲む。

『…何のたとえですか?女性も働いています、帰って必ずご飯を作らなければいけない等と時代錯誤もいいとこです』
美味しそうに食べながら奈々美を見る。

まるで奈々美が読んだ雑誌の内容を知っているかのように。
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