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《愛撫の先に…②》
第8章 わだかまり…

✱ ✱ ✱

別の日、休憩時間。
その日は希望する店が何処も満席の為諦め適当にスマホで調べた店でランチした帰り。

『いつもより遠くまで来ちゃったから公園で喋ってる暇ないと思うしそのまま会社急ぐよ』
陽子が店から歩きだした。

『何故か今日何処も混んでたから、諦めて会社へ帰れば良かったかも…』
奈々美も後に続く。
ランチ後で彼女らのように急いでいる人々が狭い道路を車の側を駆け抜けていく。
ランチ時・ランチ後のこんな道は願わくば避けたいがそうは言ってられない。

歩き始めて数分で信号が赤になり歩いていた人々15人程は時間を気にし始める。
青に変わり車も人も進む。

後信号をふたつまっすぐ、そして左に曲がる。
そうするといつもランチに行っている店が次々と見えてくる。
ホッとしたのもつかの間、奈々美は誰かと肩がぶつかりよろけた。

ぶつかったはずみで見慣れない手作り風のトートバッグが落ちてしまったらしく奈々美は拾ってあげようとしゃがみ手をのばす。

茶色の縁取りで内側白のカジュアルな靴が視界に入る。

『大丈夫ですから、拾わないでください』
その靴の主から声がする。

『…いえぶつかったせいで落ちたなら拾うのが当然………』
奈々美は立ち上がりながら喋っていたが聞いた事のある声とかすかに思い出せそうな人物に言葉がとまる。

えっと、誰だっけ?
知ってるような気がするけど…
でも拾わなくていいとか嫌な感じ…

『あなたどこかで…のんびりした印象の………小説の…?スマホ鳴らなかったら思い出せないとこ、作品消したのね?最後まで書かないのはよくない事よ…仮にも作家を目指すならね』
彼女は夏に会ったとうり肩までのボブヘアを変えてはいなかった。
どこか草原にでも寝っ転がりそうな上着とジーパンに綿の花柄シャツの裾を結んでいる。

奈々美は後ろにのけぞりそうな程驚いた。

思い出した!翔子さん………
人がたくさん行ったり来たりしてる街でなんでこの人とばったり、最悪…
知らんぷりしたい…

『あの急いでいますので…』
奈々美ははるか向こうでこちらをみる陽子の方をチラリとみて1歩2歩と進むが焦りと緊張の為にゼンマイ仕掛けのような動きになる。

『人をみて逃げるような失礼な態度とるものじゃないわ、会釈くらいするべき、社会人なら』
奈々美をみてゆっくりトートバッグ、手帳を拾う。

最悪!
最悪…
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