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《愛撫の先に…②》
第8章 わだかまり…

結城さんが今みたいに騒がれリピートするほどスイートタイムを利用されていてもあたしには何も言えない…
笑いかけないで…
照れないで…
あなたがそうすればするほど結城さんを目当てに来る人達はたまらないのよ…
『お手やわらかに…』
時々今みたいな宿泊客にそう言って笑うとこをみた事があるの…
なんではっきり嫌だからって言えないの?
ううん、お客さんだから言っちゃダメなのよ…
あたしはそんな時ギュッと胃を掴まれるような気がしてイライラするの…
今みたいに立ちつくし結城さんをみていた事初めてじゃない…
観ないで!
騒がないで!
浮かれないで!
その笑顔は仕事だけなのよ…
あたしに言えるはずがない…
『お客様具合でも悪いのですか?』
不意に奈々美の側に結城が来ていた。
『な、んで?お仕事は?』
戸惑う…
『ずっとフロントをうかがっておられたので具合でも悪いのかと…』
ハンカチを持っていた。
『何も…ないです…何もっ失礼します』
彼女は回れ右とばかりにエレベーターへと歩き出した。
『ゆっくりくつろぎくださいませ』
彼はお辞儀した。
結城の香りに奈々美は振り返る。
歩く後ろ姿でさえ落ち着き優雅だ。
『きゃあっ何あの女っ、あの人のとこへ行ったわよ、どういう事?』
『似合わないわ、ああいう普通の人』
宿泊客らが騒ぐ。
似合わなくていい!
あたしは普通の女だもん…
彼女はキーをギュッとにぎりしめエレベーターへと向かった。
観なきゃ良かった…
いつものこんな光景…
あたしと結城さんは違い過ぎるの…
こんな事にもコンプレックスを感じる…
高瀬さんを好きな頃にはどうだったのかな?
高瀬さんとあたし対等でいられたのかしら?
よくわからない…
初めての彼氏であたし嫌われないよう気を張っていたような…
高瀬さんとはひどいつき合いだった…
品があるとかかけ離れた人、色っぽいとか考えた事ない人…占いからずいぶん経った気がするけどまだ4か月しか経っていない…
凄く月日経った気がしてるのに夏から秋に変わっただけなのにあたし色々考えて迷ってる気がする…
思い巡らして…
なんだか疲れている…
素直でないあたしに物凄く疲れてる…
部屋に入るとソファに座り込んでため息をつく。
スイートタイムに帰ってきて普通に寝起きしてあたしこのままでいいの?
結城さんにわだかまりがあるから…
笑いかけないで…
照れないで…
あなたがそうすればするほど結城さんを目当てに来る人達はたまらないのよ…
『お手やわらかに…』
時々今みたいな宿泊客にそう言って笑うとこをみた事があるの…
なんではっきり嫌だからって言えないの?
ううん、お客さんだから言っちゃダメなのよ…
あたしはそんな時ギュッと胃を掴まれるような気がしてイライラするの…
今みたいに立ちつくし結城さんをみていた事初めてじゃない…
観ないで!
騒がないで!
浮かれないで!
その笑顔は仕事だけなのよ…
あたしに言えるはずがない…
『お客様具合でも悪いのですか?』
不意に奈々美の側に結城が来ていた。
『な、んで?お仕事は?』
戸惑う…
『ずっとフロントをうかがっておられたので具合でも悪いのかと…』
ハンカチを持っていた。
『何も…ないです…何もっ失礼します』
彼女は回れ右とばかりにエレベーターへと歩き出した。
『ゆっくりくつろぎくださいませ』
彼はお辞儀した。
結城の香りに奈々美は振り返る。
歩く後ろ姿でさえ落ち着き優雅だ。
『きゃあっ何あの女っ、あの人のとこへ行ったわよ、どういう事?』
『似合わないわ、ああいう普通の人』
宿泊客らが騒ぐ。
似合わなくていい!
あたしは普通の女だもん…
彼女はキーをギュッとにぎりしめエレベーターへと向かった。
観なきゃ良かった…
いつものこんな光景…
あたしと結城さんは違い過ぎるの…
こんな事にもコンプレックスを感じる…
高瀬さんを好きな頃にはどうだったのかな?
高瀬さんとあたし対等でいられたのかしら?
よくわからない…
初めての彼氏であたし嫌われないよう気を張っていたような…
高瀬さんとはひどいつき合いだった…
品があるとかかけ離れた人、色っぽいとか考えた事ない人…占いからずいぶん経った気がするけどまだ4か月しか経っていない…
凄く月日経った気がしてるのに夏から秋に変わっただけなのにあたし色々考えて迷ってる気がする…
思い巡らして…
なんだか疲れている…
素直でないあたしに物凄く疲れてる…
部屋に入るとソファに座り込んでため息をつく。
スイートタイムに帰ってきて普通に寝起きしてあたしこのままでいいの?
結城さんにわだかまりがあるから…

