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《愛撫の先に…②》
第9章 処方箋
その日の夕方、帰宅途中。

奈々美は陽子にスイートタイムまで送ってもらう車内の中で遥斗との出会いを聞いていた。
途中赤信号で止まると右にみえるあの白い家がみえ業者が来てペンキを消してもらう作業が確認出来たが陽子は奈々美が他の何処をみている以上何も言わなかった。
そこに例え結城がいて作業を見守っていても、だ。

『…でなんだっけ?アサヒコーポレーションまで出会っていたのっていう話』
奈々美が興味津々で催促する。

『遥斗とは高校の塾で一緒だった事を数年ぶりの就活でバッタリ再会、夕方公園のベンチにいて泣きそうになっていたあたしにハンカチを差し出してくれたのが遥斗…面接後身体を触ってきた面接官へ怒ってくれた彼に惹かれたっていう…次の面接と試験がアサヒコーポレーションだという事で遥斗と運命的な事を感じたわ…だから今のあたし達があるの』
照れくさそうに一度しか言わないからっていうような表情で笑う。
時々姉御肌っぽい陽子でもかわいいとこがあるもんだと思える。

『面接官におしりや胸を触られて恥ずかしくて悔しくて家に帰りたくなくて公園にいたの、夕方になって偶然通りがかった遥斗が「そいつ殴ってやる」ってあの穏やかな遥斗が走って行こうとしてるのをあたし腕を掴んで引き留めて…そこまでしてくれる人の優しさが身に染みて…なんでもないようなふりをして家に帰れたの』
少し涙が滲んでいた。

陽子……
就活にセクハラを…
遥斗くんとそんな時期に再会して…

『不思議ね、塾に行っていた時にはその他大勢の1人の生徒だったのに…』
すぅっと息を吸って懐かしんでいる表情。

『きっと運命だったんだよ、陽子と遥斗くん』
奈々美が嬉しそうに笑う。

『そうね、そんな再会だからあたし遥斗を信じているの、本当に浮気をしたなら怒るけど遥斗は嘘がつけない男だからわかるの、誠実だって…だって面接官に歯向かうなら遥斗の就活だってヤバくなるわけでしょ、そんなんでも面接官を殴りに行くってきかないからあたし後ろから遥斗を抱きしめたの、もういいって…傷ついてないって…救われたって……あたし誰にもこの事言わなかったのになんでかな、遥斗に会いたい…マンションに帰れば遥斗が帰ってくるのに待ち切れない……』
涙が頬を伝う、泣くなんて陽子らしくないがとても可愛くみえる。

『大切な思い出を話してくれてありがとう』
奈々美もつられて泣く。
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