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《愛撫の先に…②》
第10章 結城と奈々美
『あの白い家ならともかくスイートタイムは台所ないから作らなくていいんだね…結城さんの部屋にだけあるの?』
店を出ながら話す陽子。

『あるよ、だけどその台所触った事ない』
苦情する奈々美。

『使うよ、って借りればいいのに…けど働いた後って簡単なものでもやりたくないのが本音…後片付けもあるし、家事はそれだけじゃないからさぁ…』
車に乗りエンジンをかける陽子。

答えに詰まる奈々美。

『白い家から結城さん出ていくまで奈々美もご飯作ってたね、1人になると何でもいいやって遥斗のいない日のご飯なんてお茶漬けとかラーメンとか……働く女の悩みよね』
お茶漬けとかラーメン等というメニューの時に恥ずかしそうに舌を出す陽子。

『だけど疲れていても遥斗を思うとハンバーグ作って焼くか、ってやる気になるの、へへ』
今度は可愛く舌を出す陽子。

その会話に答えられなかった奈々美はスイートタイムに送ってもらい手を振り車を見送った。
2008にも台所は同じようにあるのだが先週土曜日の夜からいきなり隣を使うように言われ戸惑っているのも正直なとこ。

鍵は従業員にもらい結城は他のお客の応対をしている時彼女は彼を観察する、端正な顔立ちで男男していないが女々しくもない、髪は芸能人にでもいそうな程、肩幅はあるがゴツゴツしてなさそう、そんな彼をワイシャツとネクタイが彩りスーツで男性の色気を漂う。

そんな結城が一瞬奈々美の方を向いたかと思ったがすぐに顔をそらした。

なんか感じ悪くない?
嫌な感じっ…

鍵を握りしめ振り返る事なくエレベーターへと駆け込む、そのはずみでレジ袋がカサカサと音をたてる。
カップ麺のパッケージがみえ彼女はご飯の事だけ考えた。

魔のシャワーを早めに終え髪を乾かしリビングのテレビをつけると19時をまわったとこ、台所をチラッとみるが湯沸かしポットに水を入れセットする。

結城さんが出ていくまで奈々美も作っていたね、陽子の言葉が思い出されため息。

あれは誰の為?陽子は遥斗くんの為に。
今頃カレールゥを入れ煮込んでいるとこかしら?
あの時のあたしは誰の為に作っていたの?

結城さんが出ていって1人になってコンビニ弁当でも食べて帰っても良いという環境が気分的に楽だったの…
女の人がご飯を作るって誰が決めたの?
彼女は数カ月前に立ち読みした雑誌結婚するならこんな人みたいな内容を思い出す。
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