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《愛撫の先に…②》
第10章 結城と奈々美
『結城さん…何で…』
奈々美は戸惑い一歩後ずさりドアに背中があたる。

『何故、俺はスイートタイムのオーナーでありずっとフロントに座っている訳ではありませんよ…今みたいに室内の清掃だって毎日、もちろん全室ではなく手の足りない部のフォローって感じでしょうか』
結城は種類事にまとめたゴミの袋をそれ専用のボックスに入れ、ゴミ箱に新しいビニール袋をかぶせた。

『結城さんが?毎日?』
彼女はクレヨンで描いたような大きなクエッションマークが頭を占めているよう。

『清掃担当も毎日限られた時間内にいくつもの部屋で走りまわっている、2008・2007くらいは俺がやるのがあたり前でしょう…忘れ物?清掃はすべて終わらせている、ゆっくりしたまえ』
結城は清掃道具を転がし部屋から出ていく。

『……知らなかった…結城さんが?』
彼女は室内を見回しソファーに座り込んだ。
清掃担当なら普通にありがとうだけで他の感情はないのかといえば嘘になるがオーナー自ら清掃していると知り勝手気ままな生活態度から自分を恥じた。
かといって生活態度がなおるわけでもない。

ゴミ箱もう少し丁寧に使おう…

奈々美はそれから外出したが予定していた映画はさほど面白くなく天ぷら屋で夕食を済ませ19時30分にはフロントから鍵をもらっていた。

✜ ✜ ✜

それからの奈々美は朝は豆腐バー等を食べバス通勤で始業ギリギリ走ってアサヒコーポレーションに着き夕食は食べて帰るという日々。

ゴロゴロで気楽、1人がいいという毎日も退屈に思え、彼女につきあうのは陽子だけだった。

『ゴロゴロするのにも飽きたなんて贅沢よ、あたしは今から洗濯しなくちゃ、明日は資源ゴミの日だからまとめなくちゃなんないしさ……あぁ遥斗ごめん、いいの?まとめてくれちゃって』
どうやら陽子の彼が空き缶をまとめゴミ袋の口を結んでいるようで電話中ではあるが遥斗に話しかけていた。

『相変わらず仲いいね、羨ましい』
2人の様子が通話中でも聞こえる為彼女は淋しく自分の膝を抱えた。

『結城さんがいるくせに、1人がいいなんて意地をはらずに隣の部屋に行けば?』
そこ持ってて、って声が聞こえ2人で雑誌でもまとめて縛っているかのよう。
1人でも出来る事だが陽子が電話中という事もありの共同作業だ。

『おにぎり持ってきてくれたけどそれっきり、フロントでも話さないし……』




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