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《愛撫の先に…②》
第1章 あたし磨き
『お姉ちゃんっ、
誤解されるような変な事言わないで』
『だって菜々美ちゃん久しぶりに会うのに半年前よりキレイになったみたいで、
この人とつき合ってんのかな〜って。
だからあたしに彼を知られたくなくてこの店に来たがらなかったの?』
『違っ!!』

『菜々美ちゃんそう?』
姉の旦那まで面白がる。

『片思いが報われて高瀬菜々美になるのも近い?』
『お姉ちゃん!違うわ』
菜々美はメニューを見る手をわなわなと怒りで震わせた。

『菜々美っていうの?
デートの誘いに慌てた理由は高瀬っていう男の為?
涙目で睨まないで下さいよ、みんな見てるし』
ホール男は面白がるように言いながらオーダーを待った。

『この人高瀬君じゃないの?』
姉は悪びれることなく手をひらひらさせた。
高瀬は高瀬でも詳しくは言ってなかった為の間違いだ。

まったく!
なんて1日なの!?
確かにお姉ちゃんは半年前以前から高瀬さんに恋してた事を知っていたけど…
お姉ちゃんは終わった恋を知らない、
それでもばらす事ないじゃない!

怒りで今夜は眠れそうにないかも!

散々な夕食も終わり姉夫婦が車で菜々美をマンションまで送りニヤニヤして去っていった。

シャワー後リビングでコンビニのプリンを2つ完食する。
『プリンには悪いけど味わって食べる程あたしの心は穏やかじゃないわ』

プリン…
結城さん…

プリン…
牧場プリン=翔子さん!
もおぉっ!
ムカつく!

その時着信がなりあの店員や姉夫妻のひやかしや翔子へのわだかまりでイライラと携帯を取る。
『お姉ちゃん最低!
あたし笑って電話に出るほどお人好しじゃないんだから!』
一気にまくし立てハァハァと息をする。

『菜々美?』
聞きたくて堪らなかった声がする!

結城さん!
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