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《愛撫の先に…②》
第1章 あたし磨き
白いシュシュでポニーテールに結ばれた髪、
ボタン3つで留められ脇からウエストラインが際だつグレーのベスト、
ブラウスの襟元で結ばれた赤いリボン、
それらは結城によりなされ。
勤務と違うのはパンプスを履いてない事と化粧をしてない事だ。
『どうせ唇にはキスをするのだしもう一度メークを落とさせるのもどうかと思って』
結城は菜々美のウエストに左手をあてパソコンの前に促し、
紳士的らしく回転する黒いベルベットの触り心地の良い椅子を引いた。
『どうぞ』
『見てはいけないパソコンじゃないの?
そんなの、あたしっ』
『当ホテルサイトのお客様が見る案内的な内容、
陽子さんが間違って送った菜々美名前の【逢いたい】メッセージもこのページですよ』
【逢いたい】
の件からおかしそうに笑いデスク横からパソコンを起動させる結城。
『逢いたいなんてあの時は陽子が勝手に…』
『じゃあ今は?』
『……逢いたいです』
『いい娘(こ)だ――』
椅子に座ったあたしの後ろにまわりこみながら言わないで…
喋る息が髪に感じ後ろに居るという感覚に堪えられない…
『気にし過ぎだし菜々美は当サイトを見ないんでしょう、
だからそんなに戸惑って。機密事項はパスワードとIDが必要だから俺と従業員だけになる、
お客様のレビューなら菜々美も遠慮なく見れますよ』
『何故?』
『菜々美が見るサイトへアクセスしてもらっても構わない』
『ううん、あたし結城さんが構わないなら。
あの…何故制服で?』
『残業中に寂しい・俺に抱きしめてほしいと君が思ったから制服とパソコンでシュミレーションのつもりです』
あぁ結城さん…
身をかがめ菜々美の右肩辺りに顔を寄せマウスを動かしスイートタイムのお客様レビュー欄を開く結城。
その時テーブルに置いた彼の携帯が鳴り結城は菜々美から離れていく。
『将也?久しぶり』
側の椅子に座り足を組み笑いながら話す彼を菜々美は振り返り見ていた。
中谷さんの息子さんで結城さんの過去を見てきた男性―――…
羨ましい…
あんな風にリラックスして話す結城さん、
『おまえはあい変わらずだな』
―――そんな風にあたしも近くなりたい!
胸が切なく苦しくなるから見てはいけない―…
聞いてはいけない―…
菜々美はパソコンに目を向けレビュー欄に身をこわばらせた!
【結城啓輔のプライベートは最悪ね】
ボタン3つで留められ脇からウエストラインが際だつグレーのベスト、
ブラウスの襟元で結ばれた赤いリボン、
それらは結城によりなされ。
勤務と違うのはパンプスを履いてない事と化粧をしてない事だ。
『どうせ唇にはキスをするのだしもう一度メークを落とさせるのもどうかと思って』
結城は菜々美のウエストに左手をあてパソコンの前に促し、
紳士的らしく回転する黒いベルベットの触り心地の良い椅子を引いた。
『どうぞ』
『見てはいけないパソコンじゃないの?
そんなの、あたしっ』
『当ホテルサイトのお客様が見る案内的な内容、
陽子さんが間違って送った菜々美名前の【逢いたい】メッセージもこのページですよ』
【逢いたい】
の件からおかしそうに笑いデスク横からパソコンを起動させる結城。
『逢いたいなんてあの時は陽子が勝手に…』
『じゃあ今は?』
『……逢いたいです』
『いい娘(こ)だ――』
椅子に座ったあたしの後ろにまわりこみながら言わないで…
喋る息が髪に感じ後ろに居るという感覚に堪えられない…
『気にし過ぎだし菜々美は当サイトを見ないんでしょう、
だからそんなに戸惑って。機密事項はパスワードとIDが必要だから俺と従業員だけになる、
お客様のレビューなら菜々美も遠慮なく見れますよ』
『何故?』
『菜々美が見るサイトへアクセスしてもらっても構わない』
『ううん、あたし結城さんが構わないなら。
あの…何故制服で?』
『残業中に寂しい・俺に抱きしめてほしいと君が思ったから制服とパソコンでシュミレーションのつもりです』
あぁ結城さん…
身をかがめ菜々美の右肩辺りに顔を寄せマウスを動かしスイートタイムのお客様レビュー欄を開く結城。
その時テーブルに置いた彼の携帯が鳴り結城は菜々美から離れていく。
『将也?久しぶり』
側の椅子に座り足を組み笑いながら話す彼を菜々美は振り返り見ていた。
中谷さんの息子さんで結城さんの過去を見てきた男性―――…
羨ましい…
あんな風にリラックスして話す結城さん、
『おまえはあい変わらずだな』
―――そんな風にあたしも近くなりたい!
胸が切なく苦しくなるから見てはいけない―…
聞いてはいけない―…
菜々美はパソコンに目を向けレビュー欄に身をこわばらせた!
【結城啓輔のプライベートは最悪ね】