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《愛撫の先に…②》
第1章 あたし磨き
首すじから頬へと舌が這うと菜々美は両肩にまわされた腕に掴まるように触れ、バスローブの生地を握りしめるかのよう。

『そんなに腕にしがみつかなくても乱暴な事はしないから安心していい』

『耳に近くて…あの』
『こんな風に舐めたり噛んだり――だけどね菜々美ちゃん、
掴まる腕に力が入って首を振ると逆効果ですよ』
『んっ…やぁ…耳の中舐めちゃ…ハア…』
『俺が君の全身を舐めまわすとどうなってしまうのか楽しみだ』
『ぜ…全身…』

裸のあたしを舐める!?
やだ下半身が締まるようにぞくぞくきちゃう…

『言葉だけで何を感じた?初な菜々美がだんだんと妄想好きに変わっていく様はなかなかだよ』
『裸のあたしなんて想像してません』
『俺は君を舐めると伝えましたが裸とは一言も』
『だって…だって…』

ベッドに横たわるあたしを結城さんが舌先で…
そんな想像を…

『甘いもの好きな菜々美には可愛く演出してあげますよ、生クリームかチョコレートか楽しみですね』
『結城さん違っ…』

『過剰に反応する菜々美は見ていて飽きない、
他の女はセックスに慣れ過ぎて早めに腰を振ってショーツをも自ら脱ぎクリトリスを舐めろと主張する。
興奮しすぐさま挿入し打ち付けていたけどだんだんと興冷めしたのは菜々美を思い出すからだ』
『あたし?』

嬉しくなる!
あたしは抱きしめられ想うのは結城さんだけ!

『セックスは早めに射精する為のパフォーマンスじゃない、
長くゆっくり愛撫していたいから菜々美だけに的を絞った』
『あたしだけに的を…』

心をい抜かれそう!
結城さんあたし毎晩あなたに後ろから抱きしめられて眠りたい…

こんな風に腕をまわされて安心していたい…

『予言はやめて菜々美だけにするとずいぶんと時間的に余裕が出来るようだ、
今まで仕事仕事でデートらしいデートもしてこなかった。
久しぶりに休みをとってゆっくりするのも悪くない。お詫びに菜々美の欲しい物をプレゼントしようか』

菜々美はまた女のレビューを思い出してしまう。
欲しい物=‥っていう図式からになる。

『菜々美?』
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