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《愛撫の先に…②》
第1章 あたし磨き
『何でよ?
っていうか高瀬の時も菜々美は苗字呼びだったけど、高瀬も最後まで江崎さんで呼んだわね』
髪から肩に手をまわす陽子はスキンシップで励ますかのよう。
『高瀬さんは仕事が出来て真面目で好感が持てていたけど実際は違っていて、
食事に行く度に女の人を連れていてあの人達への名前呼びは羨ましかった』
菜々美は思い出したかのように悲しそうに息をはく。
『ごめん…』
『何が?』
『あたし高瀬を苗字で呼び捨てで、しかも高瀬からは<ちゃん付け>で呼ばれたから』
『高橋ちゃん?陽子ちゃん?――高橋さんらしい。
今でも時々高瀬さんを見かけるけど何も感じない。
江崎さんと呼ばれても今更傷つかない』
『あたしも高瀬をわかっていなかったから応援したけど、そのきっかけとなった予言の結城さんが今彼で良かったと思ってる』
アサヒコーポレーションの1階に入ると彼女は誰も来ない会議室へと菜々美を促した。
『今彼…
あたし高瀬さんから結城さんへと心がわりするなんて思ってもみなかった。
10代の頃好きになった先輩を名前呼びで呼べない片思い、
名前で呼んだとしても先輩と付けているとあの頃そう思うの』
椅子に座り菜々美は陽子を眺める。
きっと陽子は最初っから名前呼びで先輩を呼ぶのよね?
『結城さんも同じ…
高瀬さんの事があってあたし呼ばれ方や呼び方を意識してた。
啓輔さんと呼びたいと――
ベッドの上で名前呼びを促されあたし嬉しくて何度も何度も繰り返して…』
菜々美は照れてうつ向いて笑う。
「啓輔だ」
あたし嬉しくて!
『ベッドの中で?
それはクルわね、ふふっ』
ニヤニヤと三角目のひやかし陽子はテーブルに寄りかかり笑う。
『うん…
ベッドの中では反則に思えるくらいドキドキして嬉しくて…
だけどあたし磨きをしたいと決めた辺りから気軽に呼んでいいのかな?って…』
結城さんは大人であたしは甘やかされてばかりだからせつなくてもどかしい…
っていうか高瀬の時も菜々美は苗字呼びだったけど、高瀬も最後まで江崎さんで呼んだわね』
髪から肩に手をまわす陽子はスキンシップで励ますかのよう。
『高瀬さんは仕事が出来て真面目で好感が持てていたけど実際は違っていて、
食事に行く度に女の人を連れていてあの人達への名前呼びは羨ましかった』
菜々美は思い出したかのように悲しそうに息をはく。
『ごめん…』
『何が?』
『あたし高瀬を苗字で呼び捨てで、しかも高瀬からは<ちゃん付け>で呼ばれたから』
『高橋ちゃん?陽子ちゃん?――高橋さんらしい。
今でも時々高瀬さんを見かけるけど何も感じない。
江崎さんと呼ばれても今更傷つかない』
『あたしも高瀬をわかっていなかったから応援したけど、そのきっかけとなった予言の結城さんが今彼で良かったと思ってる』
アサヒコーポレーションの1階に入ると彼女は誰も来ない会議室へと菜々美を促した。
『今彼…
あたし高瀬さんから結城さんへと心がわりするなんて思ってもみなかった。
10代の頃好きになった先輩を名前呼びで呼べない片思い、
名前で呼んだとしても先輩と付けているとあの頃そう思うの』
椅子に座り菜々美は陽子を眺める。
きっと陽子は最初っから名前呼びで先輩を呼ぶのよね?
『結城さんも同じ…
高瀬さんの事があってあたし呼ばれ方や呼び方を意識してた。
啓輔さんと呼びたいと――
ベッドの上で名前呼びを促されあたし嬉しくて何度も何度も繰り返して…』
菜々美は照れてうつ向いて笑う。
「啓輔だ」
あたし嬉しくて!
『ベッドの中で?
それはクルわね、ふふっ』
ニヤニヤと三角目のひやかし陽子はテーブルに寄りかかり笑う。
『うん…
ベッドの中では反則に思えるくらいドキドキして嬉しくて…
だけどあたし磨きをしたいと決めた辺りから気軽に呼んでいいのかな?って…』
結城さんは大人であたしは甘やかされてばかりだからせつなくてもどかしい…