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《愛撫の先に…②》
第1章 あたし磨き
『気分転換に模様替え?
カーテンもシーツも俺は前のクリーム色の方が菜々美らしいと思うけど、
何故淡いブルーに変えた?服だって最近はブルーが多い事に関係ありますね?』

あなたの好きな色だから…
『ブルーの方がかわいいかなって』
『菜々美はピンクがいい』
だから2007のシーツを変えたの?
あたしだけ――
っていう特別なベッドだと思っていいの?

『ピンクという単語にさっきまでの寂しそうな顔は消えましたね、
いつでも泊まりに来るといい』

帰っていく結城の後ろ姿を駐車場から車が出るまで見つめた。

「いつでも泊まりに来るといい」
寂しくなったらいつでもいいの?
じゃああたしいつでも泊まりに行けるようお泊まりセットを用意しちゃいたい!

次の日、企画部。
デスクから離れた菜々美。『資料室行ってきます』

そんな彼女を追うように陽子がついてくる。
『あたしも調べたい資料あるから』

お互いに見たい資料ファイルを机に置いてパラパラとめくる。
『提出が今日までなんてパソコン朝から打ちっぱなしで息抜きしたかったの』

『部屋の模様替えもほどほどにしないと仕事に差し障るよ、菜々美』

『安心して、昨夜結城さんが――陽子?肩なんて凝ってな…気持ちいい』

菜々美が気持ちいいと言うのは陽子が彼女を椅子に座らせ肩のマッサージを始めたからだ。

『菜々美ブラウスの襟に隠れてるけど首すじのキスマークは昨夜?』

『ええ?キスマーク!』

そういえばシャワー前に後ろから…
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