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《愛撫の先に…②》
第1章 あたし磨き
「懐かしい人には気をつけて」
――結城の言葉は菜々美を困惑させ仕事への集中力を欠けさせ、
課長からの呼び掛けにも気がつかないほどだ。

昼休み、
誰もいない会議室に菜々美は陽子に促され向かいあわせに座っていた。
『朝から様子が変だけど、喧嘩でもした?』

菜々美は結城の言葉を繰り返して陽子に伝えた。

『風邪には気をつけてみたいな気づかいなら嬉しいけど、まるで…予言みたいな…』

『予言?
結城さんは予言体質だけど将来を誓い合う人には見えないんだったわね』
『だから…』

『恋の相談もしてないなら予言とは言えないわ』
『………』
『菜々美は結城さんの未来の奥さんだから自信持ちなさい』
『そうなる?』
『菜々美があたしに言ったんじゃない。
予言は予言、気づかいはアドバイスよ。
彼の叔父さんも同じ体質なら気づかいはアドバイスだと考えたら?』
『………』
『頑張っていこ、
考え事してた分残業にならないようサッサッと終わらせなきゃ』
『…ん』

だが事はうまくいくはずもなく菜々美は残業になってしまった。

1人、また1人とパソコンを閉じデスクから立つ社員に菜々美は愛想笑いでねぎらう。

18時50分に彼女は結城へメール後に、
それから30分後に電話がくる。
『終わり次第連絡してくれるかな?
迎えに行くからオムライスでも食べようか』
『オムライス!?
たまごホリック以外なら』
『何か――あるのですね、前にもそんな反応をした』『結城さん…』
『泣きそうな声を出さないでくれないかな、
君の好きな店に決めればいい』

それから40分後、
菜々美はパソコンを閉じ手早く着替え会社を後にし、迎えに来た彼の車に乗り込んだ。

食事も終えて何事もなく終わるかにみえたが、
マンション駐車場に車をつけた瞬間に1台の車が入ってきたのだ。

結城を尾行していたらしい――…
『何で江崎菜々美が結城の車から降りてくるの?』

相沢さん!!?

『君は…尾行なんて失礼とは思わないのですか?』
ドアを閉め結城も相沢の前に立つ。

『あの車じゃあたしだってバレてるみたいだから友達の車に乗せてもらったの、気づかない結城がバカなのよ』
彼女は腰に両手をあて憎々しげに2人を睨む。

『君の顔等髪が長いだけで特に覚えてはいないから』ため息の結城。

『なっ!』
怒りに顔を赤くする相沢。

結城さん!
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