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第5章 七草粥
1月5日が仕事初めで、2日出勤したらまた3連休。
1月7日の土曜日に、七草粥を炊いた。

と言っても、スーパーで売ってる具材一式を刻んで、お米と炊飯器に入れるだけなんだけど。

お出汁が出るから鶏肉も少し入れて。
遅めのブランチに出す。

「七草粥なんて食べたことない…」

「あら、意外。奥さんがいた時もしなかったの?」

「…記憶にないな…多分してなかったと思う。隆行が小さかったしね…菜摘のお家は毎年してたの?」

「うん、お母さんが。縁起担ぎが好きなの。」

「そういえば、冬至に柚子湯も入ったね。昨今珍しい古風な家だ。」

そう言って義隆さんがにこりと笑う。
実家には、狭い庭に柚子の木があって。毎年結構な数の実が採れる。冬至には毎年柚子湯に入っていた。

それが当たり前だと思っていたから、柚子を買おうかどうしようか悩んで、お母さんに電話したら、うちで取れたのを送ってくれた。
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