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嫌いじゃなかったの!?
第7章 6ページ目。

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「おじゃましまーす」
佐伯さんのカバンのポケットに入っていた鍵を取り出して扉を開けたその先には広い玄関があった
本当に広い
白を基調とした玄関には一足の黒い健康サンダルが置いてあって、なんだかそれがこの場には不釣り合いに思えた
でも生活感を感じる。本当に住んでるんだ…
「寝室はどこですか?」
「廊下の奥の突き当たりです」
言われた通りに進む
外を歩いていた時より私にかかる体重が重くなったのは、きっと佐伯さんが家に帰ってきてホッとしたからだろう
廊下の突き当たりの白い扉を開けると6.8畳ほどの広さの寝室があった
茶色いシーツのダブルベットと小さめの本棚が置いてあるだけの寝室
ウォークインクローゼットがあるようだ
どんだけいいところに住んでんのよ!
私は佐伯さんをゆっくりとベットに座らせて
「私は近くのコンビニでなにか栄養のあるものを買ってきます。私が帰ってくるまでに、服を着替えていてください。」
と言うと、
「真嶋さんが着替えさせてくれるんじゃないんですか?」
佐伯さんはからかうような笑みを浮かべてそう言った
しかし、貴様が弱っている今は私に主導権があるのだ!!
「そんな王道恋愛小説みたいな展開ありませんので。うつされても困りますから!」
私はそう言って寝室を後にした

