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嫌いじゃなかったの!?
第8章 7ページ目。


〜蓮side〜



プシュッ ゴクゴク


「はーっ!うんまい!」


杏子が本日何本目かわからない缶ビールを開けて、本日何回目かわからないそのセリフを言う


家だからって油断して飲みやがって…


ベロッベロに酔ったお前を抱きかかえて部屋まで運ぶ俺の理性のことを考えてほしいものだ


好きな奴が1つ屋根の下にいても、触ることすらできない男の気持ちを考えてくれという話。




でも今まではそれでもよかった。


杏子はどの男のものでもなくて、なにがあっても家に帰って来て、1つ屋根の下で暮らせる


それでよかった



でもこの前、少しでも遅くなったり、遅くなりそうな日は必ず連絡を入れる杏子が、連絡なしでいつもより遅い時間で帰って来た


別に、束縛とか、そういうのではないが、いつも几帳面なほどそう言うところをしっかりとする杏子にしては珍しかった


なぜ遅くなったのか聞いたら「友達が熱出しちゃって」と言って、それ以上は言わなかったがそう言う杏子の様子は、「これ以上はなにも聞かないでほしい」という印象をうけた



そして、佐伯とのツーショットを見てしまった


ただ、仲の良い友達なのかも晴れない。何もないのかもしれない



だけど、杏子が遠くへ行ってしまいそうで、不安になる


この嫌な予感は何だろうか





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