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嫌いじゃなかったの!?
第9章 8ページ目。
しかし、これは1人では到底抱えきれない案件だ。
だからと言って親しい人にベラベラ相談して回りたくない
もし、蓮からのプロポーズを受けたら凌の気持ちには答えられない
しかし、凌の気持ちに応えたら蓮のプロポーズは受けれない。
どっちの決断をしたって、どちらかを傷つける
今までにない体験をしている。
一度に2人の男(イケメン)に求められるとは…
少女漫画なんかでよく見るやつ。
現実でも起こりうるとは思っても見なかったし、その当事者に私がなるとは夢にも思わなかった
はぁ。体が2つ欲しい。
もしくは私が消えてしまいたい。
私という存在がなければこんな事態は起こり得なかったのだ。
一体どうしたら…
私は、2人とも好きだ。
しかし種類の違う「好き」
蓮には計り知れないほどお世話になっていて、助けられた。
実は私がレイプにあっていることを通報してくれたのが蓮だった
あの時蓮がいなかったら、私は中に精子を出されて、もしかしたらそれで子供ができて…
そうだったら、今よりももっともっと男性が苦手だっただろう。苦手というか、恐怖の対象。
そして、私の人生を狂わせていたに違いない。
それに比べて凌は蓮に比べたら付き合いは短い。
たくさんお世話にはなったけれど、それも蓮と比べたら…
でも、1つだけ決定的に蓮と違うのは、私の凌に対しての感情。
『あなたを愛させてください』 『あなたを離したくなくなりました』 『今はそれだけで生きていけます』 『俺のそばにいて』
私にくれた数々の言葉。
そして優しい匂い。低く落ち着いた声。華奢だけれど鍛えられた体。白い肌。長い睫毛。
それの1つ1つを思い出すだけで心が温かくなって、ずっとこの想いに浸っていたくなる。
まあ、今隣にいるんですけどね。
隣のデスクなのでね。