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嫌いじゃなかったの!?
第9章 8ページ目。




〜凌side〜


「松本さん聞いてよ〜!さっき下で、宣伝部の若い子と杏子ちゃんが待ち合わせして一緒に歩いて行くとこ見ちゃった!」


「野田さんそれほんと!?やっぱり杏子ちゃん!イメチェンして来てたのはそういう理由だったのね!きゃ〜!私まで嬉しくなっちゃう!」



そんな声が聞こえて俺は耳を疑う


「宣伝部の若い子」というのは重富のことだろう。


心臓がズキズキと痛むのを感じる


杏子がそんなはずは…


そう思いたいけど、不安になる


そして、重富の言葉を思い出す



『あの人スッゲェスタイルいいよな!胸でっかかったし!最高!』



嫌な予感がする。


しかし、だからといってどう行動していいかわからなかった。




本当に重富が杏子の好きな人だったら…



そう考えると、嫉妬で息が詰まりそうだった。


でも、自分が好きな人にはどんな形でも幸せになって欲しいとは思う


だから、杏子の恋路の邪魔はできない。



「クソッ…」






恋するのってしんどい。



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