この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
嫌いじゃなかったの!?
第10章 9ページ目。
「なんか俺にいうことない?」
蓮がいつもよりも断然低く、不機嫌な声でそう聞いてきた。
な、なんでキレてる!?
そんなことより、私が蓮に言うこと…?
昨日凌と寝たことだろうか?
いや、そんなこといちいち言う必要なんてないしそんな義務もない。
じゃあ何に…?
そこまで考えて私はハッと思い出した
そして顔から血の気が引いていくことを感じた
そういえば…
「ご、ごめんなさい!!」
私は素早く、とりあえず土下座した
膝の前にちょこんと手を置き頭をカーペットに擦り付けるように、土下座した
万死に値する罪を犯しました
「さ、昨晩は連絡なしに帰宅しなかったことを心より申し訳なく思います…!」
「…」
蓮は何も言わない。
しかし、相当キレていることはわかる。
そう、私は昨日、遅くなるとは連絡したが帰らないとは言ってなかったのだ。
しかし、それくらいでなんで?と思うかもしれない。
成人した大人なんだし、人付き合いやなんやかやで帰らないことがあるのは普通ではないか、と。