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嫌いじゃなかったの!?
第3章 2ページ目。


「佐伯さんって、好きな食べ物なんですか〜」


俺が1人で理性相手に闘ってるのなんてお構い無しににそんなことを聞いてくるな


「俺のことはいいから、あんたのこと知りたいかも」


ついいつもの口調が出てしまった


でもこの人、こんなに酔ってたら明日には覚えてないだろう


「私はぁ、年齢=恋人いない歴の地味女でーす!あ、これ聞いて佐伯さん。やっぱりなとか、思いました?佐伯さんみたいな人はたくさんの恋人作ってきて、経験豊富なんですよねぇ、すごいです」


ろれつが回ってなくて、ところどころ噛みながらも自嘲気味に真嶋さんはそう言った


やっぱりなとは思わなかった


「それに、メガネ似合うからメガネかけろって言われたんですけど、絶対似合ってませんよねぇ。地味が増しただけなんだすけどー!」


誰に言われたんだろうか。


もしかしたら、この人に好意がある人なのかもしれない


この人の美しさや、時折見せる愛らしさを隠したかったのかもしれないが、それは見事にできていない


「可愛いですよ」


営業スマイルでこう言って、落ちなかった女はいなかった


大体の女が頰を染めて恥ずかしそうに目を伏せた


だけどこの人は違った


「出ました、営業スマイル。思ってもないのに言ってるの丸出し」


思ってない事はないんだけどなぁ


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