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嫌いじゃなかったの!?
第4章 3ページ目。
すると佐伯さんは
「全然大丈夫ですよ」
と、営業スマイルでそう言った
だが、そのただでさえ違和感のある営業スマイルに少し違和感を感じた
いつもの隙のない完璧な笑顔がいつもよりゆるいのは気のせいか?
それとも「こいつに媚びなんて売ったってなんもなんねぇ!」ってことにようやく気がついたのだろうか
「昨晩のことは何も覚えてなくて…。なにか失礼なことを言いませんでしたか?」
私がそうたずねると、ニコッと笑って
「特になにも言っておられませんでしたが…。唯一僕と2人で腰を抱き合って家まで帰ったことですかね」
そう言って意味ありげに含み笑いをした
って、佐伯さんと?腰を抱き合って?お家まで?
「え?それほんとに私でしたか?って、家まで来たってことはあの暴君が迷惑かけませんでしたか?」
蓮は初対面の人間には大体威嚇してる気がする
それを不安に思い佐伯さんに尋ねると
「あぁ、大丈夫でしたよ」
と、佐伯さんは苦笑いをした
あぁ、絶対奴は何かをしでかしたな。