この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
エリュシオンでささやいて
第5章 Haunting Voice
 

「HADESどうするつもりですか?」

「俺自身は、そこまでダメージくらってねぇんだ。一度潰す」

「ええええ!?」

「周りが勝手に、売るためのどうでもいい付属品ばかり押しつけてきていたからな。演奏者を俺が選んだと言っても、リストから選んだだけであって、俺自身が見つけたわけじゃねぇし。ボーカルだって、まだお前が見つけていないのも意味があるように思えてな。別に三芳社長の力がねぇと出来ねぇわけでもねぇし、秘密裏でエリュシオンではなく俺のシークレットプロジェクトで動こうと思ってる」

 あたしは唖然とした。
 既に早瀬は前を向いている。
 凹まず、違う選択肢を選んでいた。

 どんな形をとるにしても、早瀬の音楽の追求心は廃れることがないのだ。

 さすがは王様だ。

「あ、あたしがオリンピアに来ることなかったんだ……」

 なんだか気が抜けて項垂れてしまうと、早瀬は片手を伸ばしてあたしの頭を撫でた。

「お前のおかげで、朝霞の狙いがわかったじゃないか」

「わかったんですか!?」

「まずは俺を利用して、名を上げようとしていること。そして多分、お前だ」

「なぜにあたし!」

「恐らく……俺を動かすものだと思われた。朝霞に」

「あたしそんなこと言ってないのに!」

「……まぁ、当てずっぽうというものでもねぇし。それに、朝霞のあの目」

「朝霞さんの目?」

「俺を利用したいくせに、敵意丸出しだった。すげぇ黒い笑みだったし。そんなの考えればひとつしかねぇ。……ああ、むかつく。なのにあいつにへらへらしやがって」

「へらへらもなにも、あたしが尊敬していた上司だったんですから」

「ああ、ここでブレーキ踏んで、その口塞ぎてぇ!!」

「ここは首都高です!!」


 
/1002ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ