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エリュシオンでささやいて
第7章 Overture Voice
 

「課長って、あのデブハゲか?」

「うん。あたし今日、シークレットムーンに行って、セキュリティ強化のために出来ることはないか相談してきたんだ。そうしたら、開発中の監視ソフトだっていうのを貸してくれて、パソコンに入れてみたの。不正アクセスがあったら、スマホに通知がくるような設定をしてたら、通知が来て。それが課長だったの」

「それはねぇだろう」

「でも通知が……」

「私も早瀬さんに同感。柚の上司であるのなら、柚のパソコンからなにを見るというの? だって柚、課長に仕事は進捗情報も含めて、逐一報告しているんでしょう?」

 女帝が口にした疑問に、興奮に息巻いていたあたしは、おやと首を傾げた。

「そうだよね? 課長なら、内部機密の共有ファイルも自由に見れるよね」

「柚、インストールの設定間違えたんじゃない?」

「え、でもちゃんと正常に終了しましたって画面に出たよ?」

「どう思う裕貴、機械に強いんでしょう?」

「俺にふる!? 俺はプログラムとか社内LANとか、そういう機械に対しての勉強はしてないんだって! あくまでメディアとか情報社会の一般常識を……」

「……棗」

 その時、早瀬の声が車内に響いた。

「お前、マトリの時から俺に隠れて裏で連絡取ってるんだろ? どうせあいつはお前を私的な情報屋にしてのし上がったんだから、こっちの頼みも言え」

「あら、須王にとっても頼みなら、自分でかければいいじゃない。電話番号知っているんでしょう?」

「断固拒否」

「……電話が嫌なら、直接行けば……「お前の学生時代の写真、こいつらに晒すか?」」

「な、なにを言っているの! わかったわよ、もう……あ、もしもし。ナイチョウの白城です」

 棗くんは電話をかけたらしい。

 学生時代の写真って、高校時代のも含まれているよね?

 え、そんなに恥ずかしいものなの?
 え、棗くんはその時から女装してたの、男装だったの?

 いまだ棗くんの過去の顔は、へのへのもへじ。
  
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