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エリュシオンでささやいて
第7章 Overture Voice
 
 
「誰なの、ワタルさんとシュウさんって」

「いいんだよ、お前は知らなくて。ああ本当に、名前が飛び交うだけでも全身に鳥肌が立つ」 

 ……可哀想なワタルさんとシュウさん。
 頼んでいるのはこっちの方なのに、思いきり嫌われてしまって。

「まあとにかく、スパイをするにはあのデブハゲでは役立たずに思えるから、そのソフトが記録してるもっと厳密なログ解析と監視を、専門に頼んだ。指示が来たら、その通りにしてくれ」

「わかった。だけど、借りたプログラムのログ解析だったら、シークレットムーンに頼めば……。これ香月課長が作ったらしいから、彼に……」

「いいんだよ! 絶対お前、あいつに会うなよ!?」

「あいつって……、やっぱり知ってるんだ?」

「知らねぇって言ってるだろ!?」

 ムキになる早瀬と、笑い転げる棗くん。

 一体なんなんだ?




 それから二日後の水曜日、シークレットムーンにUSBを返しに行ったら、鹿沼さんは香月課長と外出していた。

「では結城課長は……」

「結城課長も出かけているっす。色々回っているんで、いつ帰るかわからないっす」

 やたらガタイのいい男性は、分厚い唇からしゅうしゅうと空気を吐き出した。

 ……いかにも体育会系、のひとも、IT会社にはにいるんだ?

「ではこれを鹿沼さんに、ありがとうございましたとお渡し下さい」

 この中身は、既に棗くんが早瀬のスタジオのパソコンを通してコピーしてある。そして棗くんを通して、あたしのパソコンのUSB口に小指の爪ほどの無線機みたいなものをとりつけるように指示された。

 これであたしのパソコンが、外部からコントロール出来るようになり、いつでも解析に覗かれている状況になっている……らしい。
 
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