この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
エリュシオンでささやいて
第7章 Overture Voice
 

 つまり早瀬は香月課長にログ解析をやらせようと、棗くんに、ワタルというひとに香月課長に頼めと電話をかけさせたのか。実際のところ、今解析がどこでなされているのかはわからないけれど、早瀬はシュウさんに頼もうとしていたことには変わらない。

 下にいるじゃん!!
 電話番号しらなかったにしても、下の階に降りてきて、自分で直接言えばいいじゃん!!

 なんで他人に手間をかけさせる、面倒な王様なのかしら!

 早瀬須王は不思議な男だ。




  *+†+*――*+†+*


 木曜日――。

 小林さんなり棗くんなりの車での送迎ががっちりなされているせいなのか、黒服なり朝霞さんの仲間なりは現われない。

 ほっと安堵すると同時に、この間にもなにか策が巡らされているのかと思えば、得体の知れない不安ばかりが充満している。

 ログ解析は続いている。
 来週にでも報告は出るようだ。

――俺がひっかかっているのは、共有フォルダなりネットワークを介して誰かのパソコンを見ようとするのなら、そのパソコンもパスワードをなされてネットワークに入った状態じゃないといけねぇだろ。

 つまりあたしが毎日パスワードを変えていても、それでも難なくログインされていることになる。

 そうなれば、パスワード提出をしている茂が怪しいが、昨日の水曜日に茂に知らせなかったのだが、やはりログイン形跡はある。

 ……一応、早瀬に言われて偽のHEDESプロジェクトの詳細を適当に書いたファイルを入れてみたりしている。

 この内容に踊らされるのなら、完全にあたしのパソコンが目をつけられていることになるのだ。

 今日、あたしは正式に続行することになったHADESプロジェクトメンバーとして、早瀬に公に任命された。

 それには女帝の力もあったらしい。

 そんなことで、スパイに備えての表向きのものに参加しながら、早瀬は実際実行するつもりのものと、二重のプロジェクトを進行させることになった。

 裕貴くんや小林さん、そして棗くんが入るのは早瀬の中では確定事項らしく、早瀬の無茶な要望に合わせて連日練習している。
 
/1002ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ