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エリュシオンでささやいて
第9章 Loving Voice
本当に挿入したとは、この男!
公開処刑じゃない!!
「馬鹿っ、須王の馬鹿!!」
怒る声も甘さを滲ませてしまうのは、
「……は、すげぇ締まる。昨日してねぇから、俺もすぐイキそう」
彼の悩ましい声に身体を熱く濡らしてしまうからだ。
「こ、こんなところで、イカないでよ、もうやめ……ぁぁあっ」
熱い彼の抽送にあたしの身体が気持ちいいと悦んでいる。
直接の彼を感じられるこの部分で、気持ちよくなりたいとざわめいている。
あたしの身体が上下に揺らされる。
下から奥深くまで突き上げられる。
ああ、避妊具という薄い膜がついていないと、こんなに熱く生々しい彼の脈動を感じ取れて、幸せな気分になれるなんて。
ふたりの甘い声が重なるのに、状況はあまりにシビアだ。
……他人の目がある。
「あっあっ、すお……っ、見られる。ねぇ、やだっ」
「いいんじゃね? これでお前が俺の女だと、証明出来る」
ずん、と奥まで突き上げてくる。
「はぅ、ああっ、これは嫌、ねぇ嫌っ」
「しっ、来た!!」
緊張して息を止めて身体を強張らせたら、須王が激しく突いてくる。
淫らな音がやけに大きく響いてくる。
「ちょ、駄目、駄目、イク、イクから、激し……」
感じたら駄目。
イッては駄目。
声を押し殺さなきゃ駄目。
だけど気持ちよすぎて、あたしの理性が――。
その時、手が外されて視界が明るくなった。
「嘘。誰がお前のこんなエロい姿を見せるかって言うんだよ」
視界には誰もいない。
「だ、騙すなんて!」
「お返しだよ、可愛いもんだろう?」
須王が茂みに手を伸ばして、前から粒を強く擦る。
「ひゃあああっ、駄目、それ駄目、須王……っ」
仰け反るあたしを身体で抱きしめながら、須王が耳に囁いた。
「俺と……」
上擦った声。揺れる視界。止まらない喘ぎ声。
「付き合って下さい」
……こんな時になんて、反則だって。