この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
エリュシオンでささやいて
第10章 Changing Voice
 

「お預け食らって、仕事出来るわけねぇだろ? 俺の仕事の出来、お前にかかってるから」

 そう言いながら、指で触れていた下唇をもぐもぐと唇で甘噛みするようなキスから、ちゅくちゅくと音をたてて一定のリズムで角度を変えると、ちゅるりと口腔内に舌を忍ばせ、あたしの舌を吸う。

「そ、そん……ふぁ…んっ」

 同じリズムで身体を揺らしながら、須王の長いキスに酔い痴れるころには、頭がぼぅっとなり、熱くなった身体を須王に預けた。
 あたしの力がなくなっても、須王は上から被さるようにしてキスをして。
 その執拗なまでのキスが、あたしの中にある疑念を抱かせる。

「ねぇ、須王。あたし……寝言で変なことでも言ってたの?」
 
 彼のシャツを握りしめながら、息も絶え絶えに聞いてみると、須王はあたしの身体を両腕でぎゅっと抱きしめて言った。

「なにも言ってねぇよ」

「本当に?」

「……ああ」

 須王は頬をすり寄せて、低く聞いてくる。

「夢、覚えてるのか?」

「……起きると詳細は忘れてしまうんだけれど、天使の頭が……」

「頭?」

「うん、天使の頭が落っこちる気がする。少なくとも今見たのがそうで、いつももそんな気がしたの。どの夢もグロいというか」

「天使って……お前が見た?」

「うん、瞋恚だっけ……掟のひとつ、怒っちゃいけないという歌を口ずさんで」

「………」

「凄くリアルなの。なんであたし……そんなの夢で見るんだろう」

「それだけか? お前が思ったこと」

「………」

「柚?」

「……ちょっとね、不安というか」

「どんな?」

「もしかしたらあたし……天使の死ぬところを見ているかもしれない」

 須王に縋り付くようにして、言った。
 
/1002ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ