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エリュシオンでささやいて
第12章 Blue moon Voice
月明りを浴びた須王は、あたしの服のボタンを外し、あたしは須王に促されて須王の上衣を脱がせる。
何度も見慣れている彼の裸体が青白く光ると、その色香に眩暈を感じて、同時に身体が淫らに反応して熱くなってくる。
触りたくて仕方がない。
顔を埋めたくて仕方がない。
須王がそれを感じ取ったのか、あたしを抱き上げると彼の膝の上を跨がらせて置くから、あたしは彼にしなだれかかるようにして、須王の首に吸い付いてから舌を這わせた。
鎖骨に溜まった汗を舌で掬い取り、彼の隆起した胸板に指先と舌を這わせると、須王がまるで赤子を抱くようにして、あたしを片腕で支えて、熱っぽい優しい目で見つめている。
儚げにも見える須王から、生きた声が聞きたくて、あたしが弱い胸の先端にされているように、吸い付いてから舌を絡ませ動かした。
「ん……」
気持ちよさそうなその声に歓喜したあたしは、どくどくとうるさい須王の心臓の音を、彼の胸に直接耳をあてて聞きながら、反対の胸の突起も指で弄りながら優しく愛撫し続ける。
ブルームーンの光を浴びての秘め事は、あたしの情欲だけではなく、須王の情欲もかき立てるようで、彼の割れた腹筋から滑り落ちたあたしの手が触った部分は硬く膨らんでいて、それだけで興奮してしまったあたしは、ぶるりと身震いをした。
ブルームーンよ、あたし……このひとが好きなんです。
苦しませられても泣かされても、それでもこのひとが好きなんです。
このひとの前なら、あたしは淫らになる。
あたしのすべては、彼に欲情してしまうんです。
そんなあたしを、見ていてください。
前戯なんていらない。
ただこのひとが欲しい――。
あたしは目でそう訴えた。
須王はあたしのしたいようにやらせるらしい。